パンクの商業化に抗議し7億円相当のコレクションが火に、V・ウェストウッドは「これは自由な世界への第一歩」と支持 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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パンクの商業化に抗議し7億円相当のコレクションが火に、V・ウェストウッドは「これは自由な世界への第一歩」と支持

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パンクの商業化に抗議し7億円相当のコレクションが火に、V・ウェストウッドは「これは自由な世界への第一歩」と支持

パンクの商業化に抗議し7億円相当のコレクションが火に、V・ウェストウッドは「これは自由な世界への第一歩」と支持

 現地時間2016年11月26日に英ロンドンのテムズ川で、500万ポンド(およそ7億円)もの価値があるパンクに関する貴重で高価なコレクションが燃やされた。


 「偉大なパンク・ロック詐欺へようこそ」と宣言し火を放ったのはジョー・コー。セックス・ピストルズのマネージャーだったマルコム・マクラーレンとファッション・デザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドの息子だ。11月26日はセックス・ピストルズのデビュー・シングル「アナーキー・イン・ザ・UK」(1976年)リリース40周年の日で、UKでのパンク・ムーブメントが始まった日とされている。


 貴重なライブ告知ポスターや1点限りの録音物、パンク・ファッションのオリジナル・アイテムなど、総額500万ポンドの価値があるとも言われるアイテムの数々を破壊する理由としてコーは、自身の両親も誕生に関わったラディカルなユース・ムーブメントだったパンクが商業化され、メインストリームへ取り込まれていることを抗議する為だとしている。


 「中にはこれらのアイテムの値段についてとても心配している人もいるが、そうじゃなくて価値観について話し合うべきなんだ。パンクは1970年代の“ノー・フューチャー・ジェネレーション”がどん底から這い上がる術を作り出すチャンスを与えた。メディアを信用するな。政治家を信用するな。真実は自分で調べろということだった」とコーは集まった観衆とメディアに向かって話した。


 「パンクを懐かしく思うなんて絶対にありえないし、ロンドン博物館のワークショップで教えてもらうようなものでもない。パンクはいらないものを買わせる為のマーケティングの道具になってしまった。オルタナティヴな選択肢の幻想だ。服従が違う制服を着ているだけだ」と批判した。


 2016年の3月にコーがこの抗議行動の実施を発表した際に、パンクの誕生を祝う【パンク・ロンドン】の一連の公式記念イベント、展示会、映画上映、祝賀行事などが2016年の間ずっと開催されていることへの抗議する為に行うと発言している。彼に言わせれば、イベントは女王が支持しているからだそうだ。


 コーの行動は音楽ファン、批評家、そしてパンクのベテラン勢の怒りも買っている。中でもセックス・ピストルズの元ヴォーカリスト、ジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)はコレクションを売却してチャリティに寄付した方が余程よかったのではないかとコメントしている。


 ただ、母親のヴィヴィアン・ウエストウッドは息子を支持しているようで、当日現場で抗議行動に立ち会った。コレクションが炎上した直後に観衆へ気候変動の危険性と自然エネルギーの大切さを訴え、「これは自由な世界への第一歩です。あなたが人生で行う最も大事なことかもしれない」と語りかけた。


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