【米ビルボード・アルバム・チャート】フランク・オーシャンが驚異の初動枚数で自身初の首位デビュー
【米ビルボード・アルバム・チャート】フランク・オーシャンが驚異の初動枚数で自身初の首位デビュー

 R&Bシンガー、フランク・オーシャン待望の新作『ブロンド』が、自身初の首位デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 昨年からリリースの告知がされたり、結局出なかったりと、情報が定まらなかったフランク・オーシャンの2枚目のスタジオ・アルバム『ブロンド』。8月19日に“ヴィジュアル・アルバム”として『エンドレス』が先に発売され、その翌日となる20日に、ようやく本作『ブロンド』が、いわゆるサプライズ・リリースという流行に則った形でリリースされた。

 どちらのアルバムも、アップル・ミュージック限定で配信され、視聴回数(ストリーミング)もデジタル・セールスも好調、初動枚数は276,000枚という高セールスを獲得し、2016年度の集計では、アデル、ドレイク、ビヨンセ、ジャスティン・ビーバーに続く5番目の初動売上枚数となった。しかし、彼らは先行シングルの大ヒットがあったが、フランク・オーシャンの場合、シングルのヒットはないにもかかわらず、この数字は快挙といえる。

 4位に初登場したのは、カナダ出身、24歳のラッパー、トーリー・レインズのデビュー・アルバム『アイ・トールド・ユー』。2009年のデビューから、これまで10枚以上のミックステープはリリースしてきたものの、正式なスタジオ・アルバムは本作が初となる。初動枚数5万枚を超えるヒットに至ったのは、先行シングルとしてリリースした「ラヴ」が、ソング・チャート21位、R&Bチャート9位というヒットに至ったからだろう。同曲は現在も上昇中だ。

 5位のリンジー・スターリングは、本作『ブレイヴ・イナフ』が通算3作目のスタジオ・アルバムとなる。前作『シャター・ミー』(2014年)が最高位2位をマークし、一気にブレイクを果たした、“踊るバイオリニスト”として注目を集めた女性バイオリニストだ。クラシック・チャートのみならず、ダンス・チャートでも、デビュー作『リンジー・スターリング』(2012年)から3作連続の首位獲得を果たしている。

 次週は、8月28日に開催された【MTV ビデオ・ミュージック・アワード】で8部門を受賞した、ビヨンセの『レモネード』(今週13位)が、再びTOP10入りすることが予想される。その他にも、コールドプレイやリアーナ、ドレイク、アリアナ・グランデなど、出演したアーティストの作品がポイントを伸ばすだろう。同アワードでパフォーマンスをした、ブリトニー・スピアーズの新作『グローリー』の初動枚数にも注目が集まる。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、31日22時以降となります。

◎【Hot200】トップ10
1位『ブロンド』フランク・オーシャン
2位『ヴューズ』ドレイク
3位『スーサイド・スクワッド』サウンドトラック
4位『アイ・トールド・ユー』トーリー・レインズ
5位『ブレイヴ・イナフ』リンジー・スターリング
6位『ブラーリーフェイス』トウェンティ・ワン・パイロッツ
7位『25』アデル
8位『アンチ』リアーナ
9位『メジャー・キー』DJキャレド
10位『ハミルトン』V.A.