新・ロックンロールの女王“エル・キング”、魂を揺さぶる貫禄のアコースティック・ショーの最新レポートが到着
新・ロックンロールの女王“エル・キング”、魂を揺さぶる貫禄のアコースティック・ショーの最新レポートが到着

 グラミー賞2部門ノミネート、シングル「エクシズ・アンド・オ―ズ」が全米トップ10入りを果たすなど、デビュー以降から勢いを加速し続ける新・ロックンロールの女王“エル・キング”。先週末に開催されたサマーソニックへ初参戦を果たし、大熱狂のファンに迎えられ圧巻のライブ・パフォーマンスを披露した彼女が、その興奮冷めやらぬ中、翌8月22日にタワーレコード渋谷にてプレミアムなアコースティック・ショーを開催。駆けつけた多くのファンを魅了した最新のライブレポートが到着した。

――【Elle King SPECIAL ACOUSTIC INSTORE EVENT @TOWER RECORDS SHIBUYA】

 8月20日・21日、サマーソニック2016に出演したアメリカの女性シンガー、エル・キングが22日の夜、タワーレコード渋谷店の地下1階にあるイベント・スペース、CUT UP STUDIOでスペシャル・アコースティック・ライブとサイン会を行った。この日は台風9号が関東に上陸。夜には風雨ともに弱まったものの、交通機関の乱れが続く中、エルのライブを一目見ようと会場には少なくないファンが集まった。中には多くの人が寄せ書きしたと思しき日の丸を掲げている女の子の姿も!

 そんなファン達が熱い視線を送る中、長袖Tシャツにブラックジーンズというカジュアルないでたちでステージに現れたエルはデビュー・アルバム『ラヴ・スタッフ』のオープニングを飾る「ホウェア・ザ・デビル・ドント・ゴー」から歌い始めた。サマソニではギター、ベース、ドラム、キーボードの4人からなるバンドを従えてのライブだったが、この日はアコースティック・ギターおよびバンジョーの弾き語りで、『ラヴ・スタッフ』からの7曲を披露。目の前にいるファンに語り掛けるようなリラックスした歌は、バンド・セットの迫力満点の熱唱とはまた違う味わいがあったが、肩の力を抜いてもハスキーな歌声がヒリヒリとした情感を醸し出してしまうところがやはりエル・キング。魅力的なシンガーなのだと改めて実感。曲と曲の間には、缶ビールをぐいっと飲みながら、初来日の感動と空き時間にショッピングやカラオケなどを楽しんだことを語って、会場を和ませた。

 ブルージーな「エイント・ゴナ・ドラウン」の一際声を張った熱唱に拍手喝采する客席にエルが最後に歌ったのは、グラミー賞のベスト・ロック・ソングを含む2部門にノミネートされた『ラブ・スタッフ』からのヒット・シングル「エクシズ・アンド・オーズ」。たぶん、この日誰もが一番聴きたかった曲にちがいない。イントロから歓声が沸き、ギターをかき鳴らしながら歌い上げるエルに全員が手拍子で応えると、歌い終えたエルは「アリガトゴザイマス」と言いながら、観客の惜しみない拍手の中、満面の笑みを浮かべ、深々と頭を下げた。

 初来日を満喫したにちがいない。きっと、また日本に来てくれるだろう。近い将来、単独公演が実現することを期待している。

Text: 山口智男

◎【Elle King SPECIAL ACOUSTIC INSTORE EVENT @TOWER RECORDS SHIBUYA】
日時:2016年8月22日(月) <終了>
会場:タワーレコード渋谷店 B1F CUT UP STUDIO
内容:スペシャル・アコースティック・ライブ+サイン会

◎リリース情報
『ラヴ・スタッフ』
2016/6/8 RELEASE
SICP-4539 2,200円(tax out.)