ドレイク、米アルバムチャート9週No.1でエミネムの記録抜く
ドレイク、米アルバムチャート9週No.1でエミネムの記録抜く

 米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”において、ドレイクの『ヴューズ』が9週連続No.1をマークしたことが明らかになった。

 これにより『ヴューズ』は、エミネムの『ザ・マーシャル・マザーズLP』(8週No.1)の記録を抜き、ヒップホップ・アルバム最長No.1記録歴代3位の座を単独で獲得することになる。ちなみに『ヴューズ』の上は、ヴァニラ・アイスの『トゥ・ザ・エクストリーム』(1990年と91年/16週)とM.C.ハマーの『プリーズ・ハマー・ドント・ハーテム』(1990年/21週)だ。

 ニールセン・ミュージックによれば、『ヴューズ』は6月30日締めの調査週で11万1,000ユニット相当を記録しており、そのうちトラディショナルなアルバム・セールスは2万5,000枚だ。大半はストリーミングでの数値(6万7,000ユニット)によるもので、同作のストリーミング・サービスにおける人気がうかがえる。

 『ヴューズ』は初登場以来、未だトップの座を他に渡していない。この連続No.1記録は、2012年1月14日付から3月17日付のチャートで10週連続1位となったアデルの『21』以来の記録となる。

 ちなみに、過去10年間で9週以上No.1を獲得したアルバムは、『ヴューズ』のほか、アデルの2作品(『25』が10週、『21』が24週)、テイラー・スウィフトの2作品(『フィアレス』と『1989』ともに11週)、『アナと雪の女王』のサウンドトラック(13週)のみ。さらには、男性アーティストが連続9週No.1をマークしたのは、1992年に17週連続首位を記録したビリー・レイ・サイラスの『Some Gave All』以来だ。

 米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”の2位は、ビヨンセの『レモネード』。10週前にNo.1に初登場して以来、トップ4をキープしている。

 3位にはジ・アヴェット・ブラザーズの『True Sadness』が初登場しており、同グループ史上最高位を更新している。

 トゥエンティ・ワン・パイロッツの『ブラーリーフェイス』が先週8位から4位へ、5位は先週7位からリアーナの『アンチ』がそれぞれランクアップしている。6位はブロードウェイ・ミュージカル『ハミルトン』のオリジナル・レコーディング・アルバムで、先週4位からのランクダウンだ。

 しかしながら、『ハミルトン』はこれで3週目のトップ10入りとなる。キャスト・レコーディングによる作品が3週以上トップ10内にチャートインするのは、1969年以来の記録だ。当時、『ヘアー』のブロードウェイ・キャストによるオリジナル作品が、1969年10月18日付チャートまでの28週間(その内13週がNo.1)にわたりトップ10入りした。また、ブロードウェイ・キャスト作品のトップ10入りは、過去50年間でわずか3作品のみで、『ヘアー』、『ハミルトン』、そして『ブック・オブ・モルモン』だ。『ブック・オブ・モルモン』のトップ10チャートインは2週だった。

 続いて7位は、遂にストリーミング・サービスにも登場(6月24日)したことを受け、予想通り、アデルの『25』がトップ10に返り咲いた(先週12位からの浮上)。これまで『25』のストリーミング数は、オンデマンド・ストリーミング・サービスで解禁されていた3曲(「ハロー」、「ホウェン・ウィ・ワー・ヤング」、「センド・マイ・ラヴ(トゥ・ユア・ニュー・ラヴァー)」)のみの数値だった。

 8位はオムニバスのコンピレーション・アルバム『Epic AF』で、先週16位からのランクアップだ。同アルバム自体は販売されていないものの、収録されているケント・ジョーンズの「Don’t Mind」やDJキャレドの「I Got the Keys」、「For Free」などの人気によっての上昇となる。現在のところ、これらの曲のみが『Epic AF』からリリースされているのだ。ジョーンズの同トラックは自身の2015年のミックステープ『Tours』(商業販売はされていない)からのもので、DJキャレドは7月29日リリース予定のアルバム『Major Key』からの曲だ。

 続く9位はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『ザ・ゲッタウェイ』で、“Billboard 200”トップ10を締めくくるのはメーガン・トレイナーの『サンキュー』となっている。