【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイクVSビヨンセVSレディオヘッド、チャートを制したのは?
【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイクVSビヨンセVSレディオヘッド、チャートを制したのは?

 ドレイクの『ヴューズ』が、22万枚の週間セールスを獲得し、2週目の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 先週、100万枚を突破して首位デビューを果たしたドレイクの『ヴューズ』。今週のソング・チャートで2位にランクインしている、「ワン・ダンス」含むシングル曲のヒットが加算され、2週目にして20万枚を突破する快挙を成し遂げた。また、2位のビヨンセ『レモネード』も、初週65万枚、2週目32万枚、そして3週目となる今週も20万枚のセールスを獲得し、両者とも、すでに120万枚近い売り上げを記録している。おそらく、年間チャート上位にランクインすることは間違いにだろう。また、9位にランクインしているアデルの『25』は、間もなく全米だけで900万枚を突破。本作は、2016年の年間首位に輝くことは間違いなさそうだ。

 レディオヘッドの5年ぶり、通算9枚目のスタジオ・アルバム『ア・ムーン・シェイプト・プール』は、17万枚を突破して3位に初登場した。ドレイクやビヨンセ同様に、5月8日に急遽リリースされた本作。アメリカでは、4thアルバム『キッドA』(2000年)から全作がTOP3入りを果たし、全英チャートでは3rdアルバム『OK コンピューター』から6作目のNo.1獲得を果たした。

 5月3日に先行曲「バーン・ザ・ウィッチ」が公開され、続いて6日には「デイドリーミング」とアルバム・リリース情報が公開された。SNS含め、ウェブサイトなどで盛り上がりをみせたが、アメリカではドレイクやビヨンセに敵わなかった理由として、ソング・チャートでの不振があげられる。先行シングルとしてリリースされた2曲は、どちらも100位内にもランクインされず、アルバムのセールスにはつながらなかったからだ。

 一方で、ドレイクやビヨンセは、アルバムの収録曲が、全曲ソング・チャートにランクインし、今週も引き続き4曲以上がチャートインしている。昨年から、アルバムの集計方法が変更され、1曲のダウンロード10回分でアルバム1枚のポイント、ストリーミング回数(動画視聴)1500回がアルバム1枚のセールスに換算されることになったことで、シングル曲のヒットがないレディオヘッドとの差が開いてしまった。しかし、アルバムの実売(ダウンロード数)だけでみると、今週の首位は173,000枚を獲得した、レディオヘッドということになる。

 続いて、4位にはカントリー・シンガー、キース・アーバンの『リップコード』が初登場。ブレイク作である3rdアルバム『ゴールデン・ロード』(2002年)から、カントリー・チャートでは7作連続、総合チャートでは4thアルバムの『ビー・ヒア』(2004年)から6作連続のTOP10入りを果たした。

 TOP10以下には、「アイ・トゥック・ア・ピル・イン・イビザ」がソング・チャートで大ヒット中、マイク・ポスナーの2ndアルバム『アット・ナイト、アローン』が12位に、ジョージア州出身のラッパー、リッツの3rdアルバム『トップ・オブ・ザ・ライン』が19位に初登場している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、18日22時以降となります。

◎【Hot200】トップ10
1位『ヴューズ』ドレイク
2位『レモネード』ビヨンセ
3位『ア・ムーン・シェイプト・プール』レディオヘッド
4位『リップコード』キース・アーバン
5位『ザ・ベリー・ベスト・オブ・プリンス』プリンス
6位『ユー・シュッド・ビー・ヒア』コール・スウィンデル
7位『アンチ』リアーナ
8位『パープル・レイン』プリンス
9位『25』アデル
10位『トラヴェラー』クリス・ステイプルトン