機械的なサウンドの中にも、温かみのある美しい旋律…UKエレポップの雄=ペット・ショップ・ボーイズによる13作目のスタジオ・アルバム(Album Review) 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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機械的なサウンドの中にも、温かみのある美しい旋律…UKエレポップの雄=ペット・ショップ・ボーイズによる13作目のスタジオ・アルバム(Album Review)

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機械的なサウンドの中にも、温かみのある美しい旋律…UKエレポップの雄=ペット・ショップ・ボーイズによる13作目のスタジオ・アルバム(Album Review)

機械的なサウンドの中にも、温かみのある美しい旋律…UKエレポップの雄=ペット・ショップ・ボーイズによる13作目のスタジオ・アルバム(Album Review)

 1984年にシングル「ウエスト・アンド・ガールズ」でデビュー。翌年に本国UK、全米でも首位を獲得し、一気にスターダムに駆け上ったペット・ショップ・ボーイズのキャリアは、早いもので32年になる。これまでリリースしたアルバムは12枚、UKチャートではデビュー・アルバム『ウエスト・エンド・ガールズ』(1986年)から、全作がTOP10入りを果たした。


 そして、前作『エレクトリック』から約3年ぶり、通算13作目となるスタジオ・アルバム『スーパー』が、4月1日にリリースされる。前作とコンセプト同様に、純粋なエレクトロニック・アルバムを制作したと、ニール・テナントは語る。先行シングルとしてリリースされた「ザ・ポップ・キッズ」を聴いたリスナーは、期待に胸膨らませただろう。まさに彼らの原点に回帰した音作りだ。


 制作は、彼らの出身地であるロンドンで、ミキシングはロサンゼルスで行われた。先行で公開された冒頭の「ハピネス」から、エンディングの「イントゥ・シン・エア」まで、世界のストリートカルチャーの最先端だった、ロンドンのフロアが蘇るようなサウンドが続く。機械的なサウンドの中にも、温かみのある美しい旋律が奏でられている、彼らしか成し得ない業は未だ健在だ。


 2008年頃から全世界で大ブームを迎えたEDMブームも、ここ3年で衰退し始めたが、前作『エレクトリック』(2013年)で「純粋なエレクトロニック・アルバムを作りたかった」と断言したのは、皮肉も含め、あえてEDMのブームが過ぎ去ったタイミングで、ホンモノをアプローチしたかったからではないだろうか。彼らと共同でプロデュースを務めたのは、レディー・ガガやケイティ・ペリーといったEDMブームにより大ブレイクを果たした、現代のトップスターも手掛ける、スチュアート・プライスが担当しているが、今風にならず、良い具合にヴィンテージ感ある純粋なエレクトリック・サウンドが完成している。


 80年代初頭の、ニューヨークやロンドンで流行していたようなダンス・ミュージックが並ぶ、本作『スーパー』。その音のイメージをそのままアートにしたようなジャケットは、CD(ピンク&イエロー)、iTunes(イエロー&ブルー)、LP(オレンジ&グリーン)と、フォーマットによりカラーバリエーションが違うデザインになっている。今年はデビュー・アルバムのリリースから30周年ということで、7月にロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスで4日間スペシャル公演を行なう。


Text: 本家 一成


◎リリース情報
『スーパー』
ペット・ショップ・ボーイズ
2016/04/01 RELEASE
2,592円(tax incl.)


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