男女平等を求める公開状に著名な歌手・女優陣らが署名
男女平等を求める公開状に著名な歌手・女優陣らが署名

 テレビ司会者のオプラ・ウィンフリー、歌手のメアリー・J. ブライジ、女優のシャーリーズ・セロン、メリル・ストリープほか多数の著名芸能人たちが、世界の指導者たちに向けた全世界の男女平等を求める公開状に署名した。

 3月6日に発表されたこの公開状では、世界で6,200万人の少女たちに教育を受ける権利が認められていないことや、5億人の女性が文字を読めず、155か国に女性を差別する法律があることに言及している。「女性が男性と同等の機会を有する場所は地球上のどこにもありません。どこにもです。男女平等の闘いは世界規模なのです」と述べている。

 署名している著名人にはこの他、エルトン・ジョン、女優のティナ・フェイ、アシュレイ・ジャッド、エイミー・ポーラー、ダナイ・グリラ、コニー・ブリットン、パトリシア・アークエット、俳優のロバート・レッドフォード、コリン・ファレルに、ションダ・ライムズ(脚本家)、モハメド・アリ(元プロボクサー)、シェリル・サンドバーグ(Facebookの最高執行責任者)、ショーン・パーカー(Facebookの初代CEOで実業家)などがいる。この活動は、U2のボノが共同設立者となり極貧と病気の撲滅のために設立したONE Campaign(ワン・キャンペーン)が企画したものだ。

 ブロードウェイの舞台『Eclipsed』の脚本を務めたダナイ・グリラはインタビューで、「この時代においても、世界でもっとも貧しく恵まれないのは、明らかに女性や少女たちです。世界の女性や少女たちの光と可能性は閉ざされているのです」とコメントしている。

 8日の“国際女性デー”を前にして発表されたこの公開状では、少女たちと女性のエイズや栄養不良との闘いや、女性が経済的権限を持つことを支援するよう指導者たちに呼びかけている。

 長年、女性を擁護してきたグリラは、8日に連邦議会に赴いて議員たちと面会する予定だ。

 グリラは、「もうたくさんです。このギャップを埋めなくてはなりませんし、我々は一丸となって集中的に取り組まなくてはならず、それには、変化をもたらす力のある世界のリーダーたちと直接話す必要があるのです。性別による抑圧構造の中にいる人々に発言権を与え、できる限りのことをして闘うことは私自身の延長線上にあるものなのです」と話す。

 なお、一緒に添えられた“Poverty Is Sexist 2016(貧困は性差別)”と題するレポートでは、「あまりにも多くの国で、女性および貧しく生まれることは不平等・抑圧・貧困の終身刑を意味しており、多くの場合は死刑宣告をも意味します」と述べている。

 昨年、メリル・ストリープやビヨンセ、レディー・ガガは、女性に権限を与えることが世界の不平等や貧困と闘う鍵だとする公開状に署名していた。