【米ビルボード・アルバム・チャート】リアーナの『アンチ』が堂々のNo.1マーク、シーアは4位に初登場
【米ビルボード・アルバム・チャート】リアーナの『アンチ』が堂々のNo.1マーク、シーアは4位に初登場

 1月28日にサプライズ・リリースされた、リアーナの8thアルバム『アンチ』が、No.1を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 1月25日に自身のツイートでアルバムの完成をほのめかし、27日には、先行シングル「ワーク」を突如リリース、翌28日にアルバム『アンチ』をタイダルからサプライズ・リリースし、サムソンのスマートフォン・ユーザーに、無料ダウンロードをするという異例の形でのプロモーションを実施したリアーナ。結果、1日で140万ダウンロードという凄まじい記録を打ち出し、話題性には事欠かなかったのだが、29日にスタートした、iTunesでの正規販売(有料ダウンロード)に、どう影響を及ぼすのかということが、注目されていた。

 フタを開けてみると、主要各国のiTunesチャートでNo.1デビューを果たし、1週間の実売枚数は、12万枚を突破する高セールスを獲得、ストリーミング・ポイントを合算すると、累計枚数166,000枚を獲得し、2012年の7thアルバム『アンアポロジェティック』に続く、自身2作目の首位をマークした。先週、27位に初登場を果たしたのは、タイダルのストリーミング・サービス(楽曲視聴)によるもので、実売が一切ない状態で、アルバム・チャートに作品が初登場するというのは、Billboard200史上初のケースである。

 UKでは7位、オーストラリアでは5位、ニュージーランドでは6位と、各国でTOP10入りデビューを果たしている、リアーナの新作『アンチ』。アルバムからの先行シングル「ワーク」も好調で、先週の初登場9位から、今週は7位にアップし、現在プロモーション・ビデオも制作中ということで、今後もランクアップが期待される。シングル・チャートの女王と謳われるリアーナが、アルバム集計の編成に伴い、シングル・ヒットを活用して、アルバムを大ヒットさせられるか、今後のチャート・アクションにも注目したい。

 11万枚を突破し、2位にデビューしたのは、バトン・ルージュ出身のラッパー、ケヴィン・ゲイツのデビューアルバム『ISLAH』。これまで、10作以上のミックステープをリリースし、2チェインズやヤング・ジージーなど、人気ラッパーの楽曲にも参加し、その名を世に知らしめて来たケヴィン・ゲイツ。本作はフル・アルバムとして初の作品ということで、ラップ・シーンでは注目が集まっていたが、10万枚を超える大ヒットに至ったのは、昨年の大ヒット映画『ワイルド・スピード スカイミッション』のサントラ盤に参加したことで、知名度を広げたことだろう。今後の活躍にも期待したい新星のひとりだ。

 4位には、リアーナの新作『アンチ』にも参加予定だった、シーアの7thアルバム『ディス・イズ・アクティング』。「シャンデリア」(2014年)の大ヒットと共に、前作『1000 フォームズ・オブ・フィアー』が首位をマークした後のアルバムということもあり、初動枚数8万枚を突破し、自身2作目、2作連続のTOP5入りを果たした。また、UKでは3位、オーストラリアでは首位デビューに至っている。本作には、アルバム『25』(今週3位)がモンスター・ヒットを記録中のアデルや、間もなく新作がリリースされる、カニエ・ウェスト等が参加している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、10日22時以降となります。