ジャスティン・ビーバーvs1D 自己最高の初動枚数を獲得し、米ビルボード・アルバム・チャート1位に輝いたのは?
ジャスティン・ビーバーvs1D 自己最高の初動枚数を獲得し、米ビルボード・アルバム・チャート1位に輝いたのは?

 ジャスティン・ビーバーの4thアルバム『パーパス』が、自己最高の初動枚数を獲得し、No.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 累計枚数65万枚を獲得して、堂々の首位獲得となった、ジャスティン・ビーバーの新作『パーパス』。セールスの内訳は、実売枚数(ダウンロード数とCDの売上)が52万枚だったのに対し、単曲のストリーミング・ポイントでのセールスが12万枚強と、視聴回数だけで10万枚以上を売上に上乗せするという快挙を成し遂げている。

 今週のシングル・チャートをみても、2ndシングル「ソーリー」が2位に、4位には新曲「ラヴ・ユアセルフ」が初登場し、1stシングル「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン?」が5位に返り咲き、TOP5内には3曲がランクイン。さらに、TOP100位内では、合計17曲をランクインさせ、アルバムからのトラックが、ほぼ全曲チャートインするという展開をみせた。ジャスティンはこれで、2010年のデビュー・アルバム『マイ・ワールズ』から、4作すべてが首位デビューを果たし、男性ソロ・アーティストの歴代記録を更新した。

 一方で、ジャスティンとのアルバム対決が注目されていた、ワン・ダイレクションの5thアルバム『メイド・イン・ザ・A.M.』は、累計枚数46万枚と高セールスをマークしたものの、ジャスティン・ビーバーの快進撃には敵わず、2位デビューとなった。実売枚数は40万枚を突破し、予約の時点では優勢かと思われたが、ジャスティンとの大きな差が生じた理由としては、やはりシングル曲のストリーミング回数だろう。今週のチャートでも、ジャスティンが17曲ランクインしているのに対し、ワン・ダイレクションは7曲と大差をつけられ、さらにTOP20以内には1曲もランクインしていないという状況。アルバムに加算されるストリーミングポイントは、ジャスティンが12万枚だったのに対し、ワン・ダイレクションは5万枚と伸び悩んだ。

 また、メディアの見解としては、彼らの解散説が囁かれていることで、ファン離れが生じてしまった結果ではないかと分析している。主要各国のチャートをみても、やはり2位デビューが目立ち、ジャスティン・ビーバーが圧勝という結果に。しかし、UKやベルギー、アイルランドでは首位をマークしていて、ヨーロッパ方面の人気は根強いことを物語っている。ジャパン“Hot Albums”チャートでも、ジャスティンが4位だったのに対し、ワン・ダイレクションは3位に初登場した。

 今週は両者の他にも初登場作品が目立ち、TOP10内だけでも、7作の新作がランクインしている。3位には22歳の新星ラッパー、ロジックの2ndアルバム『ザ・インクレディブル・トゥルー・ストーリー』、4位にはヤング・ジージーの“ジージー”名義のアルバム、『チャーチ・イン・ディーズ・ストリーツ』がランクインを果たした。続いて、5位にはカントリー界からクリス・ヤングの5thアルバム『アイム・カミング・オーバー』がランクイン。前作に続き2作連続のTOP3入りは果たせなかったものの、カントリー・チャートでは、自身初の首位獲得を果たしている。

 7位にランクインしたトランス・シベリアン・オーケストラは、クラシックのナンバーをロックやヘヴィメタルでアレンジする、毎冬のツアーが人気のグループ。本作は、2年前にリリースしたコンピ盤に続く、2年ぶりのアルバムで、通算3枚目のTOP10入りとなった。
9位に初登場したのは、デビュー曲「ヒア」が、今週のシングルチャートで初のTOP10入りを果たした、アレッシア・カラのデビューアルバム『ノウ・イット・オール』。<デフ・ジャム>のイチオシシンガーということで、パワフルなヴォーカルとキュートなルックスのギャップが印象的な、若干19歳のシンガーだ。10位には、来日公演も好評だった、ゴスペルシンガーのカーク・フランクリンがランクイン、4作目のTOP10入りを果たしている。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、25日22時以降となります。