yongenによる音楽と詩とアートの融合 「感性の毛穴が開くような体験を」
yongenによる音楽と詩とアートの融合 「感性の毛穴が開くような体験を」

 亀井登志夫と亀井知永子のユニットyongenによる【唄詩絵】が、12月8日にヒルサイドプラザで開催される。

 山下久美子、?橋真梨子、松田聖子などに楽曲を提供するほか、自身でも演奏活動を行い、近年では亀井知永子とともに?橋真梨子のパリ、フィレンツェ公演のプロデュースも行う亀井登志夫。そしてCMやドキュメンタリー、ドラマ等のプロデューサーとしてACC賞やギャラクシー賞等を受賞し、作詞も手掛ける亀井知永子。2人が一緒に活動するきっかけとなったのはイギリスでの生活だ。バブル真っ只中の1980年代後半にイギリスへ移住した二人は、多様な業種の人たちが交流するロンドンにとても刺激を受けたという。ミュージシャンどうしに限らず様々なジャンルのアーティストが出会う場が溢れ、録音テープを送って気に入ってもらえればすぐにライブをさせてもらえる。そんなコミュニケーションの中で生み出されるスパークを体感し、日本にもそういう発信基地を作りたいという思いから、音楽と詩とアートを融合したコンサート【唄詩絵】が始まった。

 今回、会場となる代官山ヒルサイドは白壁に囲まれた多目的ホール。会場の特性を生かし、ステージと客席を包み込むように映像が映し出される。コンサートの構成は2人で相談しながら組み立てるが、コンサート当日に2人で曲を作ることもあるという。2年前のコンサートでは、その日の朝に浮かんだメロディに亀井知永子が詞をつけ、亀井登志夫がアカペラで披露した。その時に生まれたのが、?橋真梨子の「アナタの横顔」だ。今回の公演でも、朝起きた時に一年を振り返って歌いたいものの中から何曲か披露される予定だ。

 亀井登志夫は、「日本のポップスは、ここ数十年の間10代の人たちに共感される言葉を使うことばかりが重要視され、大量生産されてきました。そして歌詞に頼りすぎた結果 音楽の力が弱くなり、娯楽が溢れる今、人々にとって一番感動できるものが音楽ではなくなってしまった」と言い、言葉と音が一緒になったときにどう美しく響いているのかを、これからも追及していきたいと語った。また最近、マスタリングしたCDのコピーと、ジャケットまで完成したCDを聴いた時に全然 違う音に聴こえるという体験をしたという。亀井登志夫は「音は全く同じなはずなのに、ジャケットを見ながら聴いたら、なぜか倍音が多く聴こえて。ビジュアルも耳に影響しているんだって、この年になって初めて気が付きました。このコンサートを通じて、ビジュアル、音楽、そして会場の匂いも含めて、感性の毛穴が開くような体験をしてもらえれたら嬉しいですね」、亀井知永子も「何かをしながら音楽を聴くのではなく、音楽に身を委ねるような時間を過ごしていただければ」と述べた。

◎公演情報【YONGEN唄詩絵vol.7】
日時:2015年12月8日18:30開場 19:00開演
会場:代官山ヒルサイドプラザ
出演:yongen(亀井登志夫songwriting,vocals&亀井知永子art,lyricis)
ShimizuNishiya(清水泰明violin&西谷牧人cello)
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