ザ・ウィークエンドの2ndアルバム『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』が、3週目のNo,1をマークした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート
ザ・ウィークエンドの2ndアルバム『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』が、3週目のNo,1をマークした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート

 登場3週目にして、週間セールス10万枚を獲得し、累計枚数は65万枚に到達した、『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』。先週、アルバムからのシングル「キャント・フィール・マイ・フェイス」と、シングル・アルバムチャートの2冠を達成したことも話題をよんだが、今週はアルバムからのもう1曲のシングル、「ザ・ヒルズ」が、自身の楽曲で入れ替わりの首位獲得を果たし、アルバムからは2曲連続のNo,1ソングを輩出したことになる。今週は、TOP10内に新作5枚が初登場しているが、先週に引き続き、2位以下の初登場作品から、首位の座を譲らないザ・ウィークエンドは、まさに今年のブレイクシンガーというべく、躍進を遂げている。

 62,000枚を獲得して2位にデビューしたのは、UKのメタルバンド、ブリング・ミー・ザ・ホライズンの新作『ザッツ・ザ・スピリット』。前作、『センピターナル』から2年半ぶりとなる5thアルバムで、アメリカでのTOP10入りは初、本国UKでも、前作の3位から一歩前進し、自己最高位の2位をマークした。

 続いて3位には、カントリーシンガーのブレット・エルドリッジが初登場。本作『イリノイ』は、自身の出身地をテーマにした、デビュー盤から2年ぶりのリリースとなる2ndアルバムで、惜しくもTOP10入りを逃した『ブリング・ユー・バック』(最高位11位)から、一気に飛躍し、初のTOP3入りを果たした。また、カントリーチャートでは、No,1を獲得している。

 メタルバンド、スレイヤーの新作『リペントレス』は、ブレット・エルドリッジと僅差で4位にデビュー。1983年のデビューから32年というベテランヘヴィメタル・バンドだが、11枚リリースしたアルバムで、TOP10入りを果たしたのは、本作と『ディヴァイン・インターヴェンション 』(1994年)、『クライスト・イリュージョン』(2006年)の3作のみで、本作で獲得した4位は、自己最高位となる。

 8位に初登場したのは、ゲイリー・クラーク・ジュニアの『サニー・ボーイ・スリムの物語』。2年前に来日(代官山UNIT)した際、熱いステージに胸打たれたことも記憶に新しいが、本作はその来日前にリリースした、『ブラック・アンド・ブルー』から3年ぶりとなる新作で、前作に続いて2作連続のTOP10入りを果たした。

 10位には、デュラン・デュランの『ペイパー・ゴッズ』が初登場。7分を越えるタイトルトラックの公開や、R&Bシンガーのジャネール・モネイをゲストにむかえた先行シングル「プレッシャー・オフ」など、リリース前から何かと話題が絶えなかった本作。ナイル・ロジャース、マーク・ロンソンといった、世代を超えた名プロデューサーを起用したことも本作の魅力で、今っぽい音から80年代風味のサウンドまで、ジャンルを超えた楽曲がたのしめる。デュラン・デュランのTOP10入りは、1993年の『デュラン・デュラン(ザ・ウェディング・アルバム)』以来、22年ぶりのランクインで、通算5作目となる。