『水曜歌謡祭』今陽子&ジュディ・オングが大ヒット曲披露、三代目JSBがSPメドレー&バースデーサプライズ、豪華出演者による「千の風になって」で最終回に相応しいフィナーレ
『水曜歌謡祭』今陽子&ジュディ・オングが大ヒット曲披露、三代目JSBがSPメドレー&バースデーサプライズ、豪華出演者による「千の風になって」で最終回に相応しいフィナーレ

 フジテレビの音楽番組『水曜歌謡祭』が9月2日に放送。今回の放送をもって、水曜歌謡祭は終了する。

 2日放送のエンディングで、司会のアンジャッシュの渡部、森高千里から「水曜歌謡祭は本日で終了します」と、告げられた。前回の放送では告知がなかったため、驚かれた方も多いはず。しかし、『水曜歌謡祭』最後を締めくくるにふさわしい内容になった。

 今回の放送は、「ミリオンセラー名曲」ということで、過去266曲のミリオン・ヒットの中から、ゲストの楽曲含め、時系列で紹介。初のミリオン曲「帰って来たヨッパライ」や日本でいちばん売れたシングル「およげ!たいやきくん」(455万枚)など、まずは60年代~70年代に遡り、ゲストの今陽子(「恋の季節」)、ジュディ・オング(「魅せられて」)が、自身のミリオンヒットを熱唱。

 「恋の季節」は、ピンキーとキラーズのデビュー曲。徳永英明や中森明菜などカヴァーも絶えない名曲で、チェックのコートにロングブーツと、ブリティッシュなスタイルで歌う今陽子は、ファンキーでカッコイイ。一方、ジュディ・オングは白のヴェールを纏い、「魅せられて」のサビで持ち上げる、あのスタイルも健在だ。

 CDシングル初のミリオン、プリンセス・プリンセスの「ダイヤモンド」や、90年代のドラマ主題歌の大ヒット、そして小室ファミリーの大躍進から、バラエティ番組から生まれたミリオンヒットを紹介。その中から、ポケットビスケッツの「YELLOW YELLOW HAPPY」を、千秋自身が約15年ぶりに披露し、会場をわかせた。

 80年代の大ヒット曲、寺尾聡の「ルビーの指環」は、水曜歌謡祭レギュラーの、田島貴男と増田貴久によるコラボレーション。まるで自身の曲のように歌う田島、この曲にピッタリの声色で、曲後はスタジオのメンバーにも、オリジナルのようだと絶賛された。ガーリーなファッションで当時を彷彿させる千秋も、Flowerとの相性の良さをみせた。

 続いて、次世代を担う3アーティストの新曲をお披露目するコーナーへ。透明感のある歌声が男女ともに人気を博しているmiwa、初のコラボレーションシングルとなる、ハジ→との「夜空。」は、切ないメロウチューン。これまでの元気なイメージから一転、大人っぽい楽曲に仕上がっている。続いては、秦 基博の新曲「Q&A」。こちらも秦のイメージを覆すようなファンクチューンで、大ヒットした「ひまわりの約束」の、優しい雰囲気とは対照的に、男気溢れるナンバーだ。最後は、森山直太朗。「生きる(って言い切る)」。胸にささるメッセージが森山らしく、若干、母親の歌い方に近づいているような一面がみえた。

 続いては、三代目 J Soul Brothersのスペシャルメドレー。少人数のファンに囲まれるような特設ステージで生ライブを開催、至近距離で観れる三代目はなんとも贅沢。9月2日は、ボーカルの今市隆二のバースデーとうことで、メンバーからケーキと花束のサプライズプレゼントがされた。

 1曲目は、映画『アンフェア』の主題歌に起用された新曲「Unfair World」。おなじみのダンスチューンとはまた違う、大人っぽいセクシーなナンバーで、ダンスもそれに合わせてクールなスタイルになっている。続いては、7月にリリースされた前シングル「Summer Madness」を披露。夏の夜を彩るEDMチューン、昨年大ヒットした「R.Y.U.S.E.I.」に続き、腕を挙げるダンスが話題を呼んでいる。そして、ラストはその「R.Y.U.S.E.I.」で締めくくる。やはり彼らのブレイク曲だけはあり、ステージ一番の盛り上がりをみせた。

 コーナーは「ミリオンセラー名曲」に戻り、2000年代以降のミリオンヒットを紹介。90年代を終えるとミリオンも厳しい時代になり、AKB48のひとり勝ちという状況が続いている。そんな中、2006年にリリースした、翌年唯一のミリオン楽曲、「千の風になって」を、秋川雅史と本日のゲスト、そして水曜シンガーズ全員で大合唱した。秦、森山、miwa共に、この曲に合うヴォーカルワークがすばらしく、また、それに合わせて水曜シンガーズのコーラスも、ゴスペル調のアレンジが感動をわかせ、最後を締めくくるにふさわしい、ステージとなった。

 『水曜歌謡祭』は今回をもって終了するが、10月16日金曜日から、新たな音楽番組がスタート、司会は同じく、アンジャッシュの渡部健、森高千里が担当する。

Text: 本家 一成