今年も8月初頭に日本を代表するアイドルフェスの1つである【TOKYO IDOL FESTIVAL 2015】（以下、TIF）が東京 お台場青海特設会場にて開催され、数々の見所やトピックが満載の2日間となったが、参加者に“今年のTIFで見つかったアイドルは？”と訊けば大阪☆春夏秋冬と答える人は数多くいるだろう。
すでに耳の早いアイドルファンの間で話題となっていた彼女たちは、平均年齢16.6歳の7人組。“日本発！カタヤブリ なアイドル”を標榜し、その名の通り大阪を中心に活動しているローカルアイドルだ。そう聞けばよくあるグループと思われるかもしれないが、今年【TIF】に参加した者の多くがベストアクトに推す最大の理由、それはリードボーカル 小川舞奈の圧倒的な歌唱力だ。
大阪☆春夏秋冬は他のアイドルとは違い、主メロのほとんどを彼女ひとりが歌うパフォーマンスとなっているのだが、この小川舞奈のシンガースキルがシーンを見渡してもそう類を見ないほどズバ抜けて高い。それもそのはず、彼女は昨年行われたSinger Contest全国決勝大会で3位に入賞した経歴を持つ才女なのだ。
【TIF】では初日の19時すぎ、先日Dorothy Little Happyを卒業したばかりの3人からなるcallmeと、avex初のアイドル専門レーベル iDOL Streetで今一番ノッているGEMという、注目度の高いグループに挟まれる形で、無料観覧が可能な屋外ステージ SMILE GARDENに出演したことも功を奏した。元気よく登場した彼女たちは熱帯夜をさらに盛りたてる強烈なアクトで、他のアイドル目当てで集まっていた観衆をも次々に圧倒していった。
その歌声は、まるで往年の女性ロックボーカリストのようだ。80～90’sの洋楽ロックを思わせる重厚なサウンドを物ともしないパワフルな声量。時に鷹揚なビブラートや巻き舌、小気味良いラップから挑発的なラッフィングまで交えながら、瑞々しくしなやかなボーカルをどこまでも轟かせていく。その上、他の6人のダンス力も並々ならぬものがあり、聞けば彼女たちも各々10年前後のダンス歴を持つハイスキルなアイドルなのだという。
このSMILE GARDENでの衝撃は、瞬く間に【TIF】参加者の間で広がった。その痕跡はTwitterの検索やTogetterのまとめなどでも確認できるが、翌日の出演時には噂を聞きつけたたくさんの観衆が各ステージへ駆けつけ、迫力のパフォーマンスに瞳を潤ませる御仁まで見受けられたほど。かねてから応援してきたファンからすれば胸のすく思いにすらなれたであろう痛快なステージで、計154組が参加した今年の【TIF】でも1,2を争う存在感を示すことに成功したのだ。
一方、翌週8月8日にSHIBUYA CLUB QUATTROで開催した東京で初めてのワンマンライブは、【TIF】の影響で予想を大幅に超える盛況に。こちらのステージではクイーンやゴダイゴのカバーなども披露したが、オフィシャルYouTubeアカウントには他にもレインボーにジャクソン5、ブルーノ・マーズ、ジャスティン・ビーバー、スパイス・ガールズとそのサウンドの源流を思わせるジャンルレスな洋邦カバー動画が多数アップされているので、アイドルに限らず広く音楽ファンにぜひチェックしてもらいたい所だ。
さらに当ステージでは終演間際、眼前に広がった大観衆に感極まった7人が涙する感動の一幕もと、あどけない少女の一面まで見せてくれた。ステージスキルやパフォーマンスのクオリティは間違いなく“カタヤブリなアイドル”と断言できる大阪☆春夏秋冬は、おそらく近い未来、よりマスなシーンまでその名を知らしめることになるだろう。
◎大阪☆春夏秋冬 ライブ出演情報
【盆フェス2015】
8月13日（木） 東京 TSUTAYA O-EAST
【大阪アイドル夏まつり 昼の部】
8月15日（土） 心斎橋SUNHALL
【idolwave＆TOKYO IDOL SHOWCASE】
8月16日（日） Zepp NAGOYA
【Girl's Bomb!! ～大阪・夏の陣～】
8月22日（土） 大阪城野外音楽堂
【月と太陽定期？不定期？公演】
8月23日（日） 大阪 Holiday OSAKA
【断然LIVE外伝】
9月6日（日） 名古屋 大須RAD
【SOUND JOURNY ～さぁ、旅に出かけよう～】
9月7日（月） 大阪 ESAKA MUSE
【ヤンヤン歌うステージ in 大阪2015 2部】
9月13日（日） 大阪 アメリカ村FUN J TWICE
【大阪アイドルフェスティバルin中之島】
9月18日（金） 大阪市中央公会堂 大集会室
【Twin Box FUJISAN 2015】
9月22日（火・祝）、23日（水・祝） 山梨 山中湖交流プラザきらら
【アイドルプラネット プレミアムLIVE 2015】
9月27日（日） 東京 Zepp DiverCity Tokyo
姜尚中
ラリー遠田
東浩紀
