スペインのレコード協会、Promusicae(プロムシカエ)のレポートによると、Spotify(スポティファイ)、Deezer(ディーザー)、Napster(ナップスター)、YouTubeなどのデジタル音源からの収入がフィジカル音源の収入を超えたとしている。

 Promusicaeの声明では、サブスクリプションサービスと広告型ストリーミングを、著作権侵害と全体的な経済危機のせいで落ち込んだ音楽業界の“救済者”と呼んでいる。2014年末にスペインの音楽販売がこの10余年で初めて前年に比べて増加したというニュースに加え、2015年の前向きな見通しが報じられた。

 同レポートでは、2015年前半のストリーミングが昨年同時期に比べて40%近く増加し、ストリーミングがスペイン音楽消費唯一の上昇を見せた。フィジカル売り上げは今年前半で3,160万ユーロ(約43億円)に落ち込み、ダウンロードは昨年から3.7%の減少。消費者は着信音や他の携帯の音楽製品への興味を失うばかりだったのだ。Promusicaeの情報筋によると、年末の業績の決定的要素として休日の販売とApple Music(アップル・ミュージック)にふれ、「ストリーミングの力により、スペインのレコード部門は第二の決定的な時期に入り、ある程度の希望を持ち続けることができます」と話した。

 なお、スペイン全体での音楽売上げは7,060万ユーロ(約96億円)で、前年にくらべ11%の増加だ(2015年前半)。