“大統領選”で注目のニール・ヤング、米国の政治システムに対する憤りを語る
“大統領選”で注目のニール・ヤング、米国の政治システムに対する憤りを語る

 今週、ニール・ヤングと彼の名曲「ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド」が、“不動産王”ドナルド・トランプの米大統領選出馬発表の際に無断で使用され注目を集めているが、ヤングはこれを機に、アメリカの政治システムに対するフラストレーションを語ると共に、わずかながらニューアルバム『The Monsanto Years』の宣伝も行っている。


 ヤングは6月17日、ファンに向けたオープンレターをフェイスブック上で公開し、トランプによる同曲の使用や、それについて許可していないことに改めて言及。また、出回っていた自身とトランプが写る写真についても事情を明確にしており、自身のデジタル・ミュージック・サービス“Pono”向けに資金を集めている際の打ち合わせ時に撮ったものだとしている。しかし、その文書のほとんどは現在のアメリカの状況について述べているのだ。


 「私はカナダ人であり、アメリカでは投票できない。しかし、もっと重要なのは、私は現在のアメリカやその他の国々における政治システムが好きではないのだ。ますます民主主義は企業の利益に乗っ取られてきている。金は選挙に出馬するのに必要で、金は経済格差の助長や人々よりも全ては企業が好むよう資金が十分に供給される決議など、特別な利益によってロビー活動に費やされているのだ」


 また、ヤングは市民連合最高裁判所の裁決にも触れ、腐敗や企業の影響力が制御不能になっていることの証拠だとも指摘している。


 「私は企業や企業が動かすマスコミから出てくる間違った情報を信じていないし、それらの企業から数百万ドルを引っ張ってくる政治家も信用しない。信じるものは人々だ。だから私は候補者のためではなく、人々のために音楽を作っているのだ」