エイサップ・ロッキー 2作連続No.1!カニエ、マーク・ロンソンら参加の新作が米ビルボード・アルバム・チャート1位に
エイサップ・ロッキー 2作連続No.1!カニエ、マーク・ロンソンら参加の新作が米ビルボード・アルバム・チャート1位に

 東海岸の新生ラッパー、エイサップ・ロッキーの2nd『アット・ロング・ラスト・エイサップ』がNo.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 2012年リリースのデビュー・シングル「ファッキン・プロブレム」がいきなりのTOP10入り、その名を轟かせた翌年にリリースされたデビュー作『ロング・リヴ・エイサップ』も、見事No.1デビューを果たした、エイサップ・ロッキー。約2年ぶりとなる今作で、2作連続の総合・ラップ・R&Bチャートを支配した。UKやニュージランドなどでもTOP10入りする人気を誇っていて、本作も全曲、自身がライティングを担当している。

 アルバムには、カニエ・ウェストやスクールボーイ・Q、ジューシー・Jといったクールな面々のほか、実力派R&Bシンガーの意地をみせる、ジェームス・フォーントルロイやミゲル、「アップタウン・ファンク」の大ヒットで、一躍時の人となったマーク・ロンソン、さらにMr.スーパースターこと、ロッド・スチュワートといったバラエティに富んだゲストが参加している。

 ケンドリック・ラマーと組んだ「バッド・ブラッド」が大ヒット中の、テイラー・スウィフトの『1989』を2位に挟み、続く3位にもラッパー界から、リル・ブージーが初登場。

 度重なる刑務所入りで、服役中に1000曲を作成したというエピソードもギャングらしい、話題性にも事欠かないリル・ブージーだが、その実力も折り紙付き。本作『タッチ・ダウン・2・コーズ・ヘル』はデビュー15周年を飾った通算6作目のアルバムで、初のTOP10入りを果たした2009年の4th『スーパーバッド』(7位)を大きく上回り、自己最高位を更新した。ウェビーやクリス・ブラウン、キーシャ・コールにJ・コール、リック・ロスなどゲスト陣も豪華。サウンド同様に、鍛えた身体にタトゥー、ゴールドチェーンと、南部らしい出で立ちもリル・ブージーならでは。

 5位に初登場したのは、ヒルソング・ユナイテッド。オーストラリアが誇る、ヒルソング教会の賛美歌チームによるユニットで、2013年リリースの『シオン』から約1年半ぶりの新作で自己最高位を更新した。

 本作『帝国』をリリースするにあたって、SNS上で少しずつ情報を公開したことや、アルバムカバーを宇宙へ送り出すショート・ムービーが話題を呼んだことなどで、注目を集めた。アルバムのコンセプトも“イエスの良き知らせと彼の恵みを語れるようになるための歌”という、非常に宗教的な内容によるもので、サウンドは堅苦しくなりすぎず、若層にも受け入れやすい、ポップ型ヒーリング・ミュージックをとり入れている。

 以下、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』、『ワイルドスピード7』のサントラ盤が9,10位に並び、メーガン・トレイナー(8位)やマルーン5(11位)、ニッキー・ミナージュやデヴィット・ゲッタ、ウォーク・ザ・ムーンにトーヴ・ローなど、シングルチャートを賑わせているアーティストのアルバムが、続々と浮上している。

 次週はジェイソン・デルーロの4thアルバム『エヴリシング・イズ・4』がデビューする。

Text: 本家 一成