『水曜歌謡祭』ひと味違った“アルフィー・ステージ”、井上陽水「ありがとう」を増田貴久×クマムシの異色コンビ、名曲「少年時代」は秦 基博がカヴァー
『水曜歌謡祭』ひと味違った“アルフィー・ステージ”、井上陽水「ありがとう」を増田貴久×クマムシの異色コンビ、名曲「少年時代」は秦 基博がカヴァー

 フジテレビの音楽番組『水曜歌謡祭』が5月27日に放送。今回は、水曜歌謡祭シンガーズでおくる、THE ALFEEメドレーと、井上陽水氏のヒット・コラボレーションが目玉。

 オープニングは、デビュー40周年をむかえ、今なお現役という、日本が誇る脅威のトリオ・バンド、THE ALFEE。1983年リリースの再ロングセラー曲、「メリーアン」から、華々しく幕を開けた。

 NEWSの増田貴久、清水翔太に秦 基博といった、現代の若手ホープの歌唱力はもちろんのこと、それに引けをとらない、桜井・坂崎・高見沢のパワーに、圧倒される。続く「星空のディスタンス」(1984年)で、ステージはさらにヒートアップ。青山テルマ、Flowerに西内まりやがステージに華を咲かせ、またひと味違ったアルフィー・ステージが楽しめた。

 コーナーは、往年のスターを敬愛しカヴァーを披露する<リスペクト!>のコーナーへ。今回は、デビュー45年を迎えた井上陽水をピックアップ。あまりにも名曲が多すぎるが、3世代にわたってバランス良く選曲されているのも、視聴者としては嬉しいところ。また、70年代、80年代、90年代にそれぞれ、当時ヒットしていた商品やニュース、映画などを曲前に紹介することで、回想しながら聴くことができる構成もいい。

 斉藤由貴のカヴァーでもおなじみ、1973年リリースの「夢の中へ」を西内まりやがキュートに、続いてSuperflyが圧倒的な歌唱力で、同73年リリースの「帰れない二人」を熱く、歌いあげた。70年代メドレーの〆は、高橋優の「氷の世界」。本人曰く緊張していたとのことだが、ハマり具合はオリジナルソングのような完成度に。

 一転、「たまごっち」の紹介から、1997年リリースの「ありがとう」を増田貴久×クマムシという異色のコンビに、「あったかいんだから~」のフリや、「歌わない方」の佐藤がエアギターで笑わせるなど、バラエティ色の濃いステージに。

 その雰囲気をまた、一転させ、ディナーショー風味の“ホテル感”を醸した、青山テルマ×清水翔太のR&Bデュエットとして、「リバーサイド ホテル」(1982年)を熱唱。その雰囲気を引きずって、「Make-up Shadow」(1993年)を高見沢のギターを軸に囲んで、Flowerがセクシーにダンス&ヴォーカル形態で披露した。

 トリは、坂崎のギターをバックに歌う、秦 基博の「少年時代」(1990年)。特に人気の高いナンバーだが、“井上陽水以外は歌いこなせない”という概念を覆す、歌いだしで涙できる完成度に、<リスペクト!>は大成功で幕を閉じた。
 
 コーナーは<出張歌謡祭!!>へ。東京・銀座五丁目より、生放送で送るのは、まさに舞台はそこ「銀座の恋の物語」。安倍なつみとクリス・ハートという、歌唱に定評がある両者、世代ではないものの、やはりこの曲は世代を超えて歌い継がれるナンバーだと、実感させられた。また、曲中で映される、バーカウンターでの一幕も、面白い。

 そして、本日、5月27日リリースのニュー・アルバム『WHITE』のリリース記念をかねて、「スーパーフライ・スペシャルライブ」として、Superflyがアルバムから2曲を披露。のっけからパワー全開の「愛をからだに吹き込んで」を女性水曜シンガーズバックに歌い、「Beautiful」へとつなぐ。会場はアーティストも観客も、その秀逸な歌声に包まれていた。

 ラストはTHE ALFEEがステージに戻り、1986年のナンバー「SWEAT&TEARS」をクマムシの「あったかいんだからぁ♪」を混ぜてミックスして、披露。西内まりや、秦基博、高橋優がステージで使ったギターは、高見沢自身のギターということで、こういった遊び心も、水曜歌謡祭ならでは。森高も、「あったかいんだからぁ♪”のコラボ素晴らしかったです!」と、ほっこりするエンディングに。

 次回の水曜歌謡祭は、6月3日の7時57分から生放送。AKB48、DAIGO、Flowerといった若手から、氣志團の綾小路 翔×木梨憲武、クリス・ハートにヒロミといったバラエティに富んだ面々、そして藤井フミヤ &藤井尚之の兄弟コラボが復活する。

Text: 本家 一成

フジテレビ『水曜歌謡祭』
毎週水曜夜7時57分 生放送
MC:森高千里 / 渡部 健(アンジャッシュ)