アップルが定額制音楽ストリーミング・サービス“Beats Music”のアプリを、おそらく名称を変えてiOSの次のバージョンに付属させる計画であるとの噂が浮上した。フィナンシャル・タイムズ紙が報じている。

 このパッケージ販売は、サービス開始から1年しか経たない2015年の3月になりそうだという。匿名の情報提供者が同紙に伝えている。業界関係者をはじめ、5月にアップルが“Beats”を買収してからの状況を見ている人々には、今回のニュースは驚くことではない。ネイティブ・アプリケーションの多くがそうだったように、アップルがいつかBeats Musicのアプリをユーザー各々の端末に保持させることは大方予想していた通りだ。

 ストリーミング・サービスを利用する有料会員がBeats Musicに登録している割合は非常に少ない。初期の会員獲得は失望するほどで、会員数の少なさは買収後のプロモーション不足の結果でもある。そして当然、アップルはiOSの入っている8億台の端末に同アプリをインストールすることができる。有料会員を獲得するのはそう簡単ではないものの、「知られることが成功のもと」という言葉もある。

 アップルがBeats Musicを有料のみのサービスにしたままにするのか、あるいはSpotifyやYouTube Musicのようなフリーミアム(特定のサービスを無料提供し、それ以上のサービスにのみ課金)にシフトチェンジするのかは定かではない。

 アップルの広報担当は本件について、米ビルボードへのコメントを拒否している。