ブルーノート・エンターテインメント・グループがニューヨークのミートパッキング地区にて、キューバ音楽や“様々な音楽を融合したクリエイティブな音楽”にスポットをあてるクラブ、Subrosaをオープンすることになった。禁酒法時代のもぐり酒場のような雰囲気だという同店は、リトル・ウエスト12番通りの地下駐車場跡地にできるという。

 Subrosaを「真の本物であると感じられるスペースにしたい」と話す同グループのタレントバイヤー、アレックス・カーランドは、ハバナの小さなジャズクラブの雰囲気を出しつつ、マンハッタン近郊の流行に敏感な人々に合うようにと考えていることを明かした。

 長い階段を下りると、150人収容の文字通りアンダーグラウンド(地下)のクラブに行き着くのだが、カーランドはビルボードに対し、同会場を小規模イベントから深夜のイベント、アーティスト達の連続公演や週末のショーなどに適した理想的なものにしたいと話す。

 なお、ザ・ペドリト・マルチネス・グループ(The Pedrito Martinez Group)がこけら落としとして11月12日に一週間の連続公演をスタートさせ、その後、12月と1月にも繰り返される。ニューヨークを拠点とする同アフロ・キューバン・バンドのパーカッショニスト兼ボーカリストであるマルチネスのキャリアは、最近始まったばかりで、同バンドが数年間演奏していたミッドタウンの小さなキューバ・レストランにて、彼の歌を聴いたニューヨーカーの記者が紹介したのを機に注目されている。マルチネスは9月、ジャズ・アット・リンカーン・センターでウィントン・マルサリスとチューチョ・バルデースと共演した。

 「ペドリト・マルチネスはお金を払ってでも見る価値がある」と語るカーランドは、Subrosaではニューヨーク周辺に住む他のキューバ人アーティストのステージも用意するとし、「キューバ音楽がいつもあります。“聴く気になる”必要はありません。常に万全ですから」と話す。アメリカで自分たちが受け入れられるラテン・ミュージックの会場を探すのに苦労しているキューバ人アーティストにとって、これは非常に良い話だ。Subrosaはニューヨークでくつろげるラテンのクラブを、といった要望を満たすことになるだろう。