【スペシャ列伝】104回目は、ガガガSP、かりゆし58、竹原ピストル、どついたるねんによる至高のお祭り空間
【スペシャ列伝】104回目は、ガガガSP、かりゆし58、竹原ピストル、どついたるねんによる至高のお祭り空間

 スペースシャワーTVのライブイベント【スペースシャワー列伝100巻記念公演 ~第104巻 冩樂々の宴~】が10月8日(水)に開催。ガガガSP、かりゆし58、竹原ピストル 、どついたるねんの4組が東京・新宿LOFTに集結した。

 幕開けを飾ったのは、りょーめー(Vo)の体調不良の為、出演キャンセルとなってしまった爆弾ジョニーのピンチ・ヒッターとして登場した、どついたるねん。彼らのステージでもとにかく破天荒に尽きる。誰がどのパートなのかも分かりかねる程、メンバーがステージ上で入り乱れるなど、カオスな状態が終始続き、壮絶なインパクトと笑いを残しステージを後にしていった。オーディエンスたちも否が応でも忘れられないステージとなったことであろう。

 そんな混沌に包まれた会場に竹原ピストルが登場すれば、一気にフロアには哀愁が漂い始める。終盤でのMCでの話になるが、「短い曲をたくさんやって、1曲でも気に入ってもらうことが狙いでした!」と、本イベントでの作戦を語っていたとおり、10月22日リリースの最新アルバム『BEST BOUT』から、「わたしのしごと」、「ちぇっく!」、じっくりと食い入るように聴かせた「東京一年生」、「RAIN」など、惜しげもなく披露していく展開。内に秘めたパッションを開放するかのように、情熱的にアコギをかき鳴らし、飾ることのないストレートな歌詞は心を熱くさせる。あまりにも早口で歌うものだから、聞き取れない場面も多々あったが、これもまたライブ感を実感できる。ラストには中島みゆきの「ファイト」を披露。オリジナルとはひと味違う深みを魅せつけてアクトを締めくくった。

 そんな熱い想いを継ぐように登場したのは、かりゆし58。「電照菊」、「ナナ」など、沖縄音階をベースにした、キャッチ―でハートフルなバンド・サウンドと前川真悟(Vo/Ba)の真っ直ぐなボーカルは、隔たりなく、全オーディエンスの心に沁み渡っていく。MCでは、前川が「正直な話…」と、本番直前の心境だったり、感情の起伏だったりを赤裸々に語るシーンもあり、その純真なMCに心撃たれたフロアとステージとの親密度はぐんぐんと上昇していき、一体感がベストに達した終盤で披露した「アンマー」は、感動と幸せでフロアをいっぱいに満たしてくれた。ラストは前川が「オワリはじまり」のワンフレーズを声一つでフロアに届け、オーディエンスも一心に視線を送り続け、彼の声に応えていた。

 「ウイリアムテル序曲」のSEとともに軽快に登場したのはトリを務めるガガガSP。SEが鳴り止むと、待ち受けるように身構えるオーディエンスたちをよそに、コザック前田(Vo)は唐突もなく「途轍もなくオリックスのファンなんだ!」と話し始め、そこから野球の話が長々と続き、オーディエンスたちも呆気にとられながらも、フロアからは笑い声が溢れだす。ようやく1曲目「すばらしき人生」がスタートすれば、前田は一人一人に指さしながら語りかけるように、フロアを劈くような大爆音で熱唱。一曲終わるごとに始まるMCは、オーディエンスとコミュニケーションを交わしたり、メンバー間では、楽屋でするような話題を楽しそうに披露したり、類まれなる求心力で会場ごと惹きつけていく。演奏に戻れば、「国道2号線」、「神戸駅」など、代表曲を全身全霊でぶちまけたり、度々、口に含んだ水(通称“聖水”)を客席にぶちまけたり(笑)、やりたい放題の、笑顔はじけるアクトを繰り広げた。

 「行けよ男達、山を越え谷を越え…」と、フロアから湧き上ったアンコールを呼ぶ大合唱の中、メンバーが再び登場。「神戸のゴキブリバンドでした!」と告げて披露するのは、もちろん「弱男」。最後の最後まで至高のお祭り空間を演出し続けて、オーディエンスを熱狂の彼方へと導いてくれた。

 【スペースシャワー列伝】各公演の模様は全3回に分け放送。第1回目は10月28日(火)にスペースシャワーTVにて特別番組としてオンエア予定。

Photo by 釘野孝宏

◎番組放送情報
スペースシャワーTV『スペースシャワー列伝100 Vol.1』
<初回放送>
2014年10月28日(火)23:30~24:00
<リピート放送>
11月予定
info:http://www.spaceshowertv.com/retsuden/100/