小澤征爾4年ぶり新録音『子供と魔法』初登場第3位、チェリビダッケ2週連続3タイトルチャートイン
小澤征爾4年ぶり新録音『子供と魔法』初登場第3位、チェリビダッケ2週連続3タイトルチャートイン

 今週のBillboard JAPAN Top Classical Albumsは、小澤征爾4年ぶりの新録音が初登場第3位となった。2013年のサイトウ・キネン・フェスティバル松本で行われた、ラヴェルの色彩豊かなオペラ『こどもと魔法』全曲のライブ録音だ。イザベル・レナードを始めとした世界で活躍する豪華なソリスト達と、サイトウ・キネン・オーケストラがコミカルに楽しくその世界を描き出した。今年も開催されたサイトウ・キネン・フェスティバル松本では、29日夜オーケストラ・コンサートで小澤征爾がベルリオーズ「幻想交響曲」を指揮。サイトウ・キネンのオーケストラ・コンサートで小澤がタクトを振るう姿は、実に4年振りとなった。本フェスティバルは来年から小澤征爾の名前を冠した「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」に名称変更することが決定している。

 6, 11, 14 位にはチェリビダッケ&フランス国立放送管弦楽団による同時発売の3タイトルが、2週続けてすべてチャートインした。正規に保存されてきたマスターをもとに、32ビット・デジタル・リマスターを施した、満を持したリリースだ。チェリビダッケの活力溢れる演奏と、オーケストラへの熱の籠もったかけ声が印象的。わずか1年程の就任期間にも関わらずチェリビダッケとフランス国立放送管弦楽団との間に構築された信頼関係を、肌身に感じられる1974年の録音となっている。

 9位には『ムーン・リヴァー 川畠成道 映画音楽を弾く』がチャート初登場。今年デビュー15周年を迎えるヴァイオリニスト川畠成道の記念アルバムで「カヴァティーナ」「サンライズ、サンセット」「ガブリエルのオーボエ」といった映画音楽の名曲をはじめ、サティ「ジムノペディ」やブラームス「弦楽六重奏曲」など映画に使われたクラシック名曲が収録されている。9月以降、東京他全国でリサイタルが開催される予定。

 他、チャート上位は、デイヴィッド・ギャレット『愛と狂気のヴァイオリニスト』が第1位を独走。遂に10週連続のチャートインとなった。第2位に川井郁子『The Melody ~100年の音楽~』が6週連続のチャートインを果たした。また子供たちの才能を引き出し、優しい心を育むツールとして人気の『0歳からの育脳クラシック』が118回目のチャートインで第4位という結果となった。

text:yokano