1か月前にカナダへの進出を発表したスウェーデンの音楽ストリーミング配信サービス、Spotifyが、同サービスの潜在的ユーザーを選んで招待状を送り始めていることが明らかになった。Spotifyは米ビルボードに対し、案内を出していることは認めたものの、カナダでの本格サービスイン時期についてはコメントを拒んでいる。

 アップル製品の情報サイト“9to5Mac”によると、招待メールには「おめでとうございます、あなたは選ばれました! カナダで誰よりも早くSpotifyをお試しになれます!」と書かれているそうだ。

 Spotifyの情報筋は今年6月、カナダでのサービス開始はそう遠くないと話してくれたが、「誰でもどこでもSpotifyを利用できるようにしたい」といったこと以外は詳細の説明を断った。

 今年になってGoogle Playがカナダに進出したが、ストリーミングサービスが参入するには厳しい市場だ。2010年には、カナダのライセンス会社Re:Soundがサイト総収益の45%の料金を希望したため、Pandoraが同国への参入を辞退した。

 競争が激しくなかったため、プレイリストを提供するアメリカ拠点のサイトSongzaは、2012年に参入しストリーミング市場に足がかりを得ている。Googleは7月にそのSongzaの買収を発表している。ストリーミングサービスの競合としては他に、Deezer、Rdio、Sony Music Unlimited、Xbox Musicなどがある。

 カナダのグローブ・アンド・メール紙によると、同国著作権委員会は今年5月、ストリーミングサービスは1,000回の再生につき10セント(約10円)ちょっとの印税を支払うようルール化したという。このことがSpotifyの参入決定に影響したかどうかは分からない。