BiS ももクロ街宣車奇襲から3年後の光景/ダッチワイフで大狂乱
BiS ももクロ街宣車奇襲から3年後の光景/ダッチワイフで大狂乱

 7月8日 横浜アリーナでの【BiS解散LIVE BiSなりの武道館】にて解散する異端児アイドルグループ BiS。7月2日“最後のお願い”と称して都内各所を街宣車で周遊し、その夜にはメンバーに扮したダッチワイフのライブを敢行した。

BiS 街宣車キャンペーン&ライブ写真一覧

<発車2秒でサイドミラーにトラブル発生 新横浜行きを断念>

 この日は、チケットが10000枚売れ残っている解散ライブと、ベストアルバム『うりゃおい!!』の宣伝を兼ねてBiS特製街宣車で各所を廻り、演説を行う予定だったのだが、所属事務所のある渋谷から最初の演説会場である新横浜へ向かおうとした矢先、発車2秒でサイドミラーにトラブル発生。急遽修理が必要となり、新横浜行きを断念することになったのだが、この模様はツイッターで大拡散され、一気に大きな話題となっていった。

 その後、街宣車が復活すると、メンバーは街行く人々やお店に直接話しかけながら、渋谷、原宿、市ヶ谷、新宿などを廻り「もう会えないアイドル 終末アイドルBiS BiSでございます。横浜アリーナのチケットをご購入頂けないでしょうか。私たちは世の中に存在するその他大勢のクソみたいなアイドルとは違いますので、必ずや皆様に感動をお届けすることができると思っております」等、挑発的なPRで注目を集めていく。

ももクロ街宣車奇襲から約3年後の渋谷スクランブル交差点>

 九段下では「解散ライブのチケットが1万枚余っております。途方もないです。チケットが腐り始めました。皆様ぜひご購入頂ければと思います(プー・ルイ)」「BiSは武道館ではなく横浜アリーナで解散します! 7月8日 BiSなりの武道館、横浜アリーナで解散します!(テンテン)」「日本の超国民的、超超超売れてるスーパーアイドルでございます(ウイぽん)」と言いたいことだけ言って、再び渋谷へ移動。

 今から約3年前、BiSはももクロの街宣車に奇襲(http://bit.ly/1odz7ro)を掛けたことがあり、その伝説の地 渋谷スクランブル交差点に今度は自らが街宣車に乗り込む形で到着すると、3年前には数人しかいなかった研究員が大挙して押しかけ、BiSが今ではどれだけ多くの人々に愛されているか実感させる光景が生まれる。また、BiSがツイッターで「街宣車の目の前に来て止めちゃうアイドルまだー??」と呼びかけるも、それに応えられる者が1人も出てこなかった状況は、彼女たちのような存在が今も他にいないことを物語った。

<各メディアが最後の悪あがきを紹介>

 その後、新宿ステーションスクエアに到着すると、彼女たちはひとりずつ街頭演説を開始。その模様はYouTubeにノーカットで公開(http://bit.ly/1lW9h8m)されているのでぜひご覧頂きたいが、なかなかに涙を誘う、胸打つ内容となっている。また、1500人と新宿のど真ん中で「nerve」を歌い踊る姿も美しく、これに衝撃を受けたTBSテレビは翌朝の情報番組でBiS特集を放送。他にも様々なメディアがこの日の“最後の悪あがき”の模様をいつになく熱く紹介している。

<アイドルエンターテインメントの常識を覆えす、異常な夜>

 ただ、メディアに取り上げられていないイベントが実はこの夜、新宿ロフトで開催されていた。それはメンバーに扮したダッチワイフが6体ステージに置かれているだけで、本人たちは一切出てこないという前代未聞のライブ。実体のないものを相手に、BiSのCD音源に合わせて満員の研究員が大狂乱する光景や、ライブ終演後に号泣しているファンの姿はあまりにも衝撃的で、改めて彼女たちが未だかつてないグループであったことを証明していた。

 なお、ライブ後の特典会では、研究員たちがメンバーに扮したダッチワイフと、実体相手にはできないアレコレを堪能。先の演説でプー・ルイは“世界を変えるのは無理そうです”と涙ながらに語っていたが、そこに広がる光景は十分にアイドルエンターテインメントの常識を覆したと言える、世界の終わりをイメージさせるほど異常な夜だった。

 BiS解散まであと5日。

取材&テキスト&一部写真:平賀哲雄

◎BiS解散LIVE【BiSなりの武道館】
07月08日(火)横浜アリーナ
OPEN 15:30 / START 17:30
チケット好評発売中 http://bit.ly/1gURLvw