マイルス・デイヴィスが偉大なジャズ作品を生んだニューヨーク市アッパー・ウエストサイドにある一区画が、彼をたたえて名称を改名することになった。

 5月26日、77thストリートのリバーサイドとウェスト・エンドの間が正式に“マイルス・デイヴィス・ウェイ(Miles Davis Way)”となり、街路標識の除幕式には数百人が集まった。1980年代中頃までの25年近く、77thストリートのウェスト312に建つアパートに暮らしていた同ジャズ・トランペット奏者のレジェンドは、1991年に65歳で死去。生きていれば除幕式当日に88回目の誕生日を迎えていた。

 なお、今回の運動は現在も同ブロックに住むデイヴィスの元隣人、Shirley Zafirauが先導したとのこと。彼女の話によると、デイヴィスはよくアパートの外の玄関口で行き交う人と挨拶したり、時にはジャム・セッションを行なっていたという。

 Zafirauはニューヨーク・タイムズ紙に対し、「彼はこの通りで地域社会と関わっていたの。そこに居るのが本当に好きだったのよ」と話している。

 彼女の努力により、前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグが昨年12月、その通りの改名を法的に許可する運びとなったそうだ。