【Music Hack Day】が日本初開催、150人のハッカーが生み出した新しい音楽ハック
【Music Hack Day】が日本初開催、150人のハッカーが生み出した新しい音楽ハック

 2009年にロンドンでスタートし、その熱気が世界中に拡散しているハッキングのマラソン“ハッカソン”の音楽版が日本に初上陸。【Music Hack Day Tokyo】が2月22日、23日に東京・原宿THE TARMINALで開催。150人のハッカーたちによるIT技術と音楽への情熱がぶつかり、様々なプロジェクトが発表された。

 ハッキングのマラソン“ハッカソン”の音楽版として今回の開催が告知されると150人の定員枠はすぐさま埋まり、募集はすぐ締め切られてしまった。日本でも待ち望んでいた音楽ファンがどれほど多かったかうかがえる。

 この日はグローバルに音楽サービスを展開するSpotify、Soundcloud、Echo Nest、Gracenoteといった企業らがAPIを提供。集まったハッカーたちは24時間の制限時間内で新たな音楽ハックを生み出す。また、エンジニア、デザイナーといった多くの技術を持った人間が集まったことで、単独ハックはもちろん、アイデアを持ち寄りハックするチームも現れた。

 そして、生み出されたプロジェクトは集まったハッカーたちと音楽ファンの前で発表。この模様は当日Ustreamでも公開されていた。当初5分と発表されていたプレゼン時間は参加者と完成したプロジェクトの多さから3分に短縮。短い時間となったが、ハッカーたちは自身が生み出した新しい音楽ハックを発表した。

 世界中の人が歌うカバー曲を一斉に鳴らし、その歌声に囲まれる体感ができるものや、ユーザーの状況を把握してプレイリストを生成する拡張機能や、音声データと楽曲データを“いい感じ”にリミックスするwebサービス、歌詞を自動検出して“空耳”を探すもの、データベースから検索したアーティストが“セルアウト”してしまった時期を教えてくれるもの、参加者の端末を同期させて演奏するシステム、端末の再生回数や音楽ジャンルで育つキャラクターでコミュニケーションができるアプリなど、そのハックはアプリケーション、ウェブサービス、インターフェイスと多岐にわたった。

 イベントの意思で最優秀賞など順位を決めることはなかったが、協賛各社が気に入ったプロジェクトを表彰。SpotifyやSoundcloudはプレミアムアクセスが可能になる権利や、Echo NestやGracenoteはスピーカーやイヤホンなどを贈った。今回生み出されたプロジェクトはハッカソンサイト「Hacker League(www.hackerleague.org)」にて公開されている。

 運営陣はこの【Music Hack Day Tokyo】を継続して開催していきたいと語っており、年内にも実施したいのこと。素晴らしい音楽プロジェクトを生み出したい方、その誕生の瞬間を目撃したい方はイベントの動向に注目してほしい。

◎イベント情報
【Music Hack Day Tokyo】
2014年2月22日(土)~23日(日)
東京・原宿THE TARMINAL