ブロンディ、ソチ五輪でのパフォーマンスを拒否していた
ブロンディ、ソチ五輪でのパフォーマンスを拒否していた

 ブロンディが、ロシアの反同性愛条例をはじめとする同国の人権侵害を理由にソチ・オリンピックでのパフォーマンスのオファーを断っていたことを明らかにした。

 ブロンディのフロントマン、デボラ・ハリーはツイッターにて、“Pass. Human Rights.(断る、人権)”と自身で書き込んだ出演依頼書のスキャンを公開した。出演依頼のあった【レッド・ロックス】フェスティバルは、オリンピック開催中の2月13日にソチで催される予定だ。

 今回の依頼は、ソチ・オリンピックのメイン会場の1つであるソチ・メダル・プラザにて、2万5千人の聴衆を前に45分間のパフォーマンスを行なうというものだった。ロシアのメディアは、ブロンディの代わりをラトビアのバンド、ブレインストームと、ロシアのシンガー、ダイアナ・アルベニーナが務めると伝えている。

 これまでに反同性愛条例に抗議しているマドンナやエルトン・ジョンら欧米スター達にハリーも加わり、ロシアの人権侵害の歴史とゲイ・コミュニティへの待遇に対し非難を表明する一人となった。

 ロシア正教の最高指導者キリル総主教は、“同性婚は文明社会にとっての脅威である”とするロシア通信社インターファックスの発言を引用した上で厳しく非難しており、また異教徒でもいくつかの国々で反同性愛条例が導入されていることに言及し、「人類の歴史において罪を正当化するために用いられる法は未だかつてない」と述べている。

 昨年、ロシアは“未成年者の同性愛についての宣伝活動”を禁止する法律を導入しており、ゲイ・コミュニティにおける同性愛嫌悪を促した法による攻撃ではないかとの見方が多く集まっている。