ブルース・スプリングスティーン、南アフリカ公演でピート・シーガーを追悼
ブルース・スプリングスティーン、南アフリカ公演でピート・シーガーを追悼

 ブルース・スプリングスティーンが南アフリカ・ケープ・タウンでの3デイズ公演2日目のステージにて、プロテストソング「勝利を我らに(We Shall Overcome)」を亡くなったピート・シーガーとネルソン・マンデラに捧げた。

 「昨夜、ひとりの素晴らしい友人、そしてヒーローを失った」と94歳で亡くなったピート・シーガーを悼むと、「マンデラのおかげで我々はここにある。そして、シーガーも同様、自由のためにとても勇敢に闘った」などと聴衆に語ったスプリングスティーン。シーガーの「勝利を我らに」が持つパワーについて「一度この曲を耳にすれば地獄の炎のなかへ進撃する覚悟が出来る」と話すと、その後、彼自身のプロテストソング「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」から「明日なき暴走(Born to Run)」へと続け会場を沸かせたという。

 スプリングスティーンはシーガーと長年親交があり、ウディ・ガスリーの「わが祖国(This Land Is Your Land)」のカバーでシーガーと共演した他、1997年リリースのシーガーのトリビュート・アルバム『花はどこへ行った~ソングス・オブ・ピート・シーガー(Where Have All the Flowers Gone: The Songs of Pete Seeger)』にて「勝利を我らに」をレコーディング。その後、2006年にリリースしたアルバム『ウィ・シャル・オーヴァー・カム:ザ・シーガー・セッションズ(We Shall Overcome: The Seeger Sessions)』は、2007年2月に【グラミー賞】最優秀トラディショナル・フォーク・アルバム賞を受賞した。

 スプリングスティーンは26日および28日のショーを「フリー・ネルソン・マンデラ」のカバーで始めている。