億万長者ジョン・マローン率いるメディア投資会社リバティ・メディアが、衛星デジタル放送のシリウスXMラジオの完全子会社化計画を明らかにした。

 リバティは既にシリウスXMの企業支配権を所有しているが、株主たちが計画を承認すれば完全所有権を獲得し、シリウスXMはリバティの7.6%の株主に転じる。またリバティ・シリーズCとリバティ・シリーズAおよびシリーズBの2対1の普通株に替わる。

 1月3日にシリウスXMの株式は2%高の3.57ドルで、リバティ・メディアは1%高の145.33ドルで引けた。その相場で算出すると、予定の取引はシリウスXM一株当たり3.68ドルとなる。

 FCC(連邦通信委員会)の許可を得たリバティは、数か月かけて株と売買選択権を獲得、1年前にシリウスXMを掌握していた。会長のマローンは、「この合意により、拡大した事業での新たなビジネスチャンスの追及に専念でき、また資本構成を最大限に活用して株主の皆さんに少しでも多くを還元できるようになる」と語った。

 また、CEOのグレッグ・マフェイは、合弁後の会社は資本へのアクセスが良くなり、リバティの株主になったシリウスの投資家は「時価総額270億ドルの企業の株主として資金の流動性を享受することができる」と付け加えた。