米インターネットラジオのパンドラは、モバイル広告の獲得が助けとなり10月31日までの第3四半期に前年度50.3%増しの1億8,160万ドル(約185億円)の収益を得たことを発表した。純損失は170万ドルであり、金融データ会社ファクトセットの調査によると、1株当たり収益が0.06ドル(約6.1円)となる。前年は0.01ドルだった。

 これはパンドラが戦略を誤っていないことを示す二つの点を示唆している。第一に、モバイル広告が58%増加して1億490万ドル(約106億円)になった。フェイスブックやツイッター同様、パンドラの成功はモバイルアプリの使用により収益を上げたことだ。モバイル機器でのインプレッション収益は、1年前の25.59ドル(約2,600円)から36.00ドル(約3,660円)に増加している。

 もう一つの点は、サウンドエクスチェンジを通してアーティストや権利所有者へ支払う金額を低いパーセンテージにしていることだ。著作権使用料の8,700万ドルは収益の48.2%にあたり、パンドラが株式を公開した2011年以来、最小の数字となり、初めて50%を下回った。使用料の前年比増加率32.4%は経費のうちの最小で、収益増加率の50.3%よりも低い。

 パンドラは広告に力を入れ、それに依存しているだけではなく、会員料収益も伸ばしている。前期と前々期収益はそれぞれ18.3%、16.2%だったものが今期は20%まで増加しているのだ。これは会員手続きの簡素化によるものも大きいという。アプリ内で購入できるようにしたのが成長に大きく寄与していると、CEOのマイク・へリングがビルボードに語った。