エミネム『ザ・マーシャル・マザーズLP2』が全米No.1デビュー
エミネム『ザ・マーシャル・マザーズLP2』が全米No.1デビュー

 エミネムの8thアルバム『ザ・マーシャル・マザーズLP2』が、792,000枚を獲得して、No.1デビューを果たした11月23日付アルバムチャート。

 2013年度ではジャスティン・ティンバーレイクの『20/20 エクスペリエンス』(968,000枚)に続く初動枚数で、10月12日付に658,000枚を獲得して首位デビューを果たしたドレイクの『ナッシング・ワズ・ザ・セイム』の記録を塗り替えた。2000年に初のNo.1を獲得した前編『ザ・マーシャル・マザーズLP』は、初動枚数は283,000枚だったものの、累計枚数はアメリカだけでダイヤモンドアルバム(1000万枚)に認定されていて、累計450万枚を記録した前作「リカヴァリー」(2010年)は初動枚数が740,000枚、300万枚をセールスした2009年の「リラプス」では608,000枚を1週でセールスしていて、本作もミリオンセールスはもちろん、累計何万枚を獲得するかということも注目される。経歴を辿ると、1999年のブレイク作『ザ・スリム・シェイディLP』(最高位2位)から、アメリカのみだけでも、全作品が300万枚以上を売り上げていて、ラップ系アーティストでは、ジェイ・Zやスヌープ・ドッグ等をおさえて、首位に君臨している。

 エミネムの記録も凄まじいが、アルバムのトータルセールスでは、その記録を上回るとも予想されるベテラン・シンガー、セリーヌ・ディオンの6年ぶりとなる新作『ラヴド・ミー・バック・トゥ・ライフ』が、77,000枚を獲得して、2位に初登場した。1993年に初のTOP10入りを果たした『ラヴ・ストーリーズ』(4位)からコンピレーションアルバムを含めると13作目、スタジオアルバムでは、2007年の『テイキング・チャンスズ』(3位)以来、6年ぶりとなるTOP10入りを果たした。アヴリル・ラヴィーン自身初となるセルフタイトル・アルバム『アヴル・ラヴィーン』は、44,000枚を獲得して5位に初登場。5作目のスタジオアルバムで、最高位2位を獲得した大ヒットアルバム『レット・ゴー』(2002年)から、全作品がTOP5入りを果たしている(うち2作が首位)。本国カナダでは4位を獲得したが、それを上回るのが、ジャパン・チャートでデビューを果たした2位で現時点では最もセールスが高いのが日本であった。

 10位に初登場したのは、アカペラ・グループのペンタトニックス。昨年リリースされた『PTXヴォリューム1』に続く2作目のオリジナル作品で、本作では、今年大ヒットした、マックルモア&ライアン・ルイスの「キャント・ホールド・アス」やカルヴィン・ハリスの「アイ・ニード・ユア・ラブ」といったカヴァーに加え、オリジナル作品を散りばめた意欲作に仕上がっている。6位にランクインしているケリー・クラークソンをはじめ、このペンタトニックスや、今週19位に初登場したイル・ディーヴォの『ミュージカル・アフェア』など、コーラスワークが映える、季節らしい作品がヒットし始めている。

 TOP10以下では、今年来日公演も果たしたザ・ウォンテッドの『ワード・オブ・マウス』が17位に初登場。20位には「ア・ビューティフル」の大ヒットで知られる、ジェームス・ブラントの新作『ムーン・ランディング』が、3年ぶり4作目のアルバムをリリースしたM.I.A.の『マタンギ』は、23位にデビューした。来週はレディー・ガガの新作『アートポップ』が初登場首位でデビューを果たすことが予想されている。