[連載]アサヒカメラの90年 第24回
安井仲治の予想「アサヒカメラ」の歩みをたどってきた本稿も最終回。毎月バックナンバーを繰りながら写真作品や記事に目を通してきたが、そのなかに、どうにも忘れがたい小文がある。 1935(昭和10)年1月号で、未来を占う「百年後の写真」という特集が組まれたとき、浪華写真倶楽部の安井仲治が寄せたものだ。ほと...
安井仲治の予想「アサヒカメラ」の歩みをたどってきた本稿も最終回。毎月バックナンバーを繰りながら写真作品や記事に目を通してきたが、そのなかに、どうにも忘れがたい小文がある。 1935(昭和10)年1月号で、未来を占う「百年後の写真」という特集が組まれたとき、浪華写真倶楽部の安井仲治が寄せたものだ。ほと...
写真史と肖像権 2011(平成23)年1月号には、特集「現代写真の地図 キーワードで読み解く今昔の写真表現」が20ページにわたり掲載されている。「巨匠たちの仕事を振り返ることで、写真表現の未来が見えてくる」として、風景、ポートレート、ドキュメントについて、欧米の代表的な作家を例にとり、表現の変遷が紹...
選考会は「異種格闘技」戦 銀塩からデジタルへと、写真産業の構造転換が急速に進んだ2000年代前半。本誌も、メカニズムやハウツー記事の軸足をしだいにデジタル側へと移していった。 これと比例するかのように、写真表現の風景も大きく変わりはじめた。ことに05(平成17)年に創設30周年を迎える木村伊兵衛写真...
「第10回タムロン鉄道風景写真コンテスト 私の好きな鉄道風景ベストショット」の大賞が決定した。応募作品数5809点のうち、大賞の栄冠を受けたのは、一般の部が竹端栄さん(55歳、相模原市)の「時の流れに」、小・中・高校生の部が岡優成さん(14歳、船橋市)の「勝沼の桜」お二人。大賞作品を含めた入賞作品な...
平素よりアサヒカメラ.netをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 みなさまに大切なお知らせがあります。 弊社サイト「AERA.dot」が10月1日にリニューアルします。これに伴い、アサヒカメラ.netの更新は9月30日を最後に終了し、アサヒカメラに関する記事はAERA.dotの「教育・ライ...
写真の規制緩和 デジタルカメラが本格的に普及し始めると、写真雑誌は“デジタル写真ならではの楽しみ”を提案しなければならない。デジタルシステムを活用し始めた写真家の作品と意見が大きく扱われるようになるのは当然だった。 2002(平成14)年1月号の巻頭は、例年どおり篠山紀信が飾った。海辺でのはつらつと...
アサヒカメラ本誌3月号でも特集した写真家石川梵の初監督作品「世界でいちばん美しい村」が全国で異例のロングランとなり、東京でも8月11日から9月8日まで東京都写真美術館で上映されている。 本作はネパール大地震を直後に現地取材した石川が、ヒマラヤの民の命の輝きに魅了され、復興の様子を背景にドキュメン...
カメラ市場の成熟 1990年代の長引く不況は、出版界にも大きな影を落としていた。全国出版協会の統計によると、雑誌全体の売り上げは97(平成9)年をピークとして下降に転じている。出版不況が進み、これまで写真家にとって良質の発表媒体だったグラフ誌も姿を消し始めた。2000年に「アサヒグラフ」(朝日新聞社...
「痴漢冤罪」が話題に上ることが多いが、実はこの数年、全国の都道府県で迷惑防止条例が続々と改正され、「盗撮冤罪」にも気をつけなければならない事態となっている。例えば警察官に「盗撮」を疑われた場合、どうしたらいいのだろうか? 『アサヒカメラ2017年7月号』で、撮影に関する法律問題に詳しい三平聡史弁護士...
夏到来! 肌の露出が増えるこの季節、カメラ好きなら気をつけたいのが「盗撮冤罪」。実はこの数年、全国の都道府県で迷惑防止条例が続々と改正され、「カメラを向けただけで条例違反」と疑われかねない事態になりつつあるのだ。われわれはどう対処すべきか。『アサヒカメラ2017年7月号』で、撮影に関する法律問題に...