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冬景色の霧氷の露出を考える <風景写真>

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 よく晴れた青空に白く映える霧氷は美しい。だが、カメラが選ぶ露出では撮影者の意図する「清楚な白さ」にならないケースもある。
 

■霧氷の「白」を的確に白く見せる明るさを選ぶ

補正なしで撮影したケース

露出補正をせずに撮影したもの。空の青の深い色合いは再現されているが、霧氷の白さはあまり感じられず、グレーがかったような印象だ。
 

+0.3EV 補正したケース

プラス0.3EV補正を行って撮影したもの。雪のごく一部分に白とびがあるものの、霧氷全体の白さが増し、さわやかな印象が得られた。
 
 厳冬期、標高の高い高原では、よく晴れた青空の下で美しい霧氷を見ることができる。青空に白く映える霧氷は美しい。だが、カメラが選ぶ露出によっては、撮影者が意図する「清楚な白さ」とはならないケースもある。
 まず上の作例をご覧いただこう。この画像はカメラの露出計が導いた数値のまま撮影したものである。どこまでもコクのある、深い色合いの青空が表現されている。それはそれでよいのだが、もっと白くあってほしい霧氷が、ややグレーがかったように暗くなっていないだろうか。そこでプラス側に0.3EVほど露出補正を行って撮影したものが下の作例だ。青空のコクはやや減少したものの、霧氷の白さが際立ち、さわやかな印象となっていることがわかるだろう。
 では、この作品に見る霧氷を白く表現する露出とはどのような露出だろうか。カメラの露出計はグレーを基準に作られているということは以前にも述べた。このため、白を白く表現するためにはプラス側への露出補正が基本となる。
しかし、多分割測光を採用するカメラでは、どちら側にどれだけ露出補正をすればいい、とは一様に言い切れない。メーカーによってアルゴリズムも異なるし、シーンによっても大きく異なる場合がある。
 
 たとえば今回の撮影も多分割測光を使っており、プラス0.3EVほどで意図する明るさが得られているが、測光方式やメーカーのアルゴリズムの差で、その補正幅が異なるケースもある。
 目的とする表現にもよるが、補正幅は白飛びをおこさないぎりぎりの明るさをめざせばよいだろう。そのためには撮影した画像をモニターでチェックする。このとき撮影した画像をチェックする際に白飛び警告表示をさせておくと、白とびしていないかのチェックも容易に行える。もしヒストグラムの山が著しく中央よりに偏っているようであれば白さが十分に表現できていないことも考えられる。その場合は迷わずプラス側に補正しよう。

曇天での撮影例

曇天で撮影した霧氷。画面のほとんどが白い霧氷となったためか、使用したカメラではプラス1.0EVほどの補正を行っている。

写真・文:萩原俊哉


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