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構図編 被写体の向きと空間

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 被写体の向きと空間の開け方によって写真の印象は大きく変わる。被写体の向いている方に空間を空ける方が、構図は安定して落ち着く。ここでは人物写真を例にしているが、空間の空け方の考え方は花のマクロ撮影などにも応用可能だ。
 

■顔(視線)の向きと空間による構図の安定

顔の向いている方に空間を空けた例

顔の向いている方に空間を空けると、写真が安定し落ち着く。
 

顔の向きとは逆に空間を空けた例

顔の向いている方向とは逆に空間を空けると、窮屈な印象になる。
 
 顔(視線)の向きと空間の開け方によって写真の印象がどのように変わるのか、比較した例が上の2つの写真だ。モデルの位置は同じで、カメラを左右にふって構図を変えている。
 2つの作例を見てもらえればわかるように、顔の向いている方向に空間を空けたほうが写真の印象が安定するのがわかるだろう。
 その反対に、顔の向きとは逆に空間を空けた作例では、目線の方向に余裕がなく、ぎこちない窮屈な印象を与える。
 撮影者の意図を反映するのが写真なので、どちらが良い悪いというわけではないが、その場合、どのような意図を持って構図を作ったのか、その意識が重要だ。

■身体の向きと空間による構図の安定

身体の向いている方向に空間を空けた例

自然で落ち着いているだけでなく、モデルの動きを妨げない印象になる。

身体の向きとは逆に空間を空けた例

モデルが窮屈に見えるし、構図としてはやや不自然な印象を与える。
 
 こちらは、身体の向きと空間の開け方の比較だ。どちらの作例も目線はカメラ目線だが、身体の向きと空間の空け方が異なる。
 これも顔の向きの作例と同じように、身体が向いている方向に空間を空けた方が落ち着いた印象になる。それは作例をみれば納得できるだろう。
 一方、身体の向きとは逆に空間を空けた作例では、フレームの右端に身体がぶつかりそうに思えてしまう。
作画の意図がない限りこの扱いは難しい。
 ポートレート写真などでの基本的な構図の作り方としては、被写体が動きだそうとしている方向を塞がないこと、つまり、顔や身体が向いている方向に自由で開放的な空間を作るといいということがわかる。
 
 

写真・文:関川真佐夫
モデル:坂本茉奈美 (magna)


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