沖縄や奄美地方を除く九州~東北の梅雨明けは、例年7月中旬以降[注1]で、それまでは雨の降りやすい日が続きます。雨の日に起こりがちなトラブルを予防しつつ、しっかりおしゃれを楽しめるよう、服装選びのポイントをばっちり押さえておきましょう。
今回は、雨の日に着る服装選びのポイントや、男女別おすすめコーデをご紹介します。
[注1]気象庁:令和3年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)
この記事の写真をすべて見る雨の日に着る服装の選び方
雨の日に着る服装を選ぶ際、とくに押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
■1. 裾が広がるor長い服は避ける
フレアスカートやワイドパンツなど裾が広がるタイプのボトムスは、風にあおられると傘の範囲から外れてしまい、雨に濡れてしまいます。また、ロング丈のスカートは階段を上り下りするときに裾が濡れやすいので、雨降りの日は避けた方が無難です。男性の場合、仕事でスーツを着用しなければならないときは、裾部分に防水スプレーを吹きかけておくと雨染み対策になります。
■2. 水濡れや泥はねが目立つ色は避ける
雨の日は、どんなに気を付けていても多少の水濡れや泥はねは覚悟しなければなりません。とくに足元は泥はねで汚れやすいので、白やベージュ、アイボリーなど、汚れが目立つ服装は避けた方がよいでしょう。また、薄い水色やグレーは雨に濡れるとシミが目立ちやすいので要注意です。
■3. 乾きにくい素材の服はNG
気温が上がる6月には綿素材のTシャツ、カットソーなどを着る機会が増えますが、綿100%の服は吸水性が高い一方、速乾性に劣るという性質があります。一度濡れると自然乾燥ではなかなか乾きにくいので、雨脚の強い日に綿素材の服を着用するのは控えましょう。
雨の日にどんな素材の服を選べば良いのかは、次節でくわしく紹介します。
雨の日にぴったりの服の素材
雨の日を快適に過ごすためには、服のデザインだけでなく、素材にもこだわるのがポイントです。具体的にどんな素材を選べばよいのか、雨の日におすすめの服の素材を2つご紹介します。
■1. ポリエステル
石油を原料としたポリエステル素材は、非常に速乾性が高く、濡れてもすぐに乾きやすいところが特徴です。また、耐久性が高く、洗濯による型崩れや日焼けが起こりにくいので、泥はねで汚れても気軽に洗えます。ただ、吸水性や吸湿性は低いので、インナーではなくトップスやボトムス、アウターに取り入れるのがおすすめです。
■2. リネン
亜麻から採取した繊維で作られたリネン素材は、吸水・速乾性に長けており、汗や水をすばやく吸収する性質を持っています。水に濡れても生地が傷まないどころか、逆に繊維の強さが一段と増すので、雨の日にぴったりの素材といえます。また、リネンに含まれるペクチンという成分には高い防汚性が備わっており、汚れが繊維に染みこむのを防いでくれます。通気性も高いので、リネン製のインナーを着用すれば、梅雨時の暑さ対策になるでしょう。
【男女別】雨の日におすすめのコーディネート
ここまでご紹介してきた雨の日の服装選びのポイントを踏まえ、男女別におすすめのコーディネートをまとめました。
■メンズ編1. ポリエステルのボーダーTシャツ×黒パンツ
ボーダーTシャツは夏の定番ファッションのひとつ。単体で着るのはもちろん、シャツやパーカーとの相性も良いので、初夏~真夏にかけて一枚は持っておきたいところです。ポリエステル製なら雨に濡れても乾きやすいですし、ボーダー柄は汗ジミや雨染みが目立ちにくいので、雨の日でも快適に着こなせます。ボーダーは膨張柄なので、ボトムスは引き締め効果があり、汚れにも強い黒のパンツを合わせるのがおすすめです。
■メンズ編2. リネンのポロシャツ×ネイビーのクロップドパンツ
吸湿速乾性に長けたリネンのポロシャツは、街歩きにもアウトドアにも活躍する便利なアイテム。丈の短いクロップドパンツを合わせれば、裾の濡れや泥はねを気にせず行動できます。クロップドパンツを履くときは、足首を出すと脚長効果を期待できるので、撥水性のあるローカットシューズを選ぶのがおすすめです。
■レディース編1. 無地のTシャツ×カラースカート
どんよりと曇った雨の日は、ビビットなピンクやイエローなど、明るいカラーのスカートを履くと気分が上がります。ボトムスが目立つぶん、トップスは無地のシンプルなTシャツでOK。スカートはアンクル丈にして、スポーツサンダルと合わせると水濡れ対策になります。
■レディース編2. リネンシャツ×リネンパンツ
雨が降っていて、かつ気温が高い日は、リネン素材のトップス×ボトムスでまとめるのがおすすめ。ブラウン×ホワイトなど落ち着いた色合いでまとめれば、シックで上品な印象に仕上がります。トップスはやや光沢のあるデザインを選ぶと、よりラグジュアリーな雰囲気になります。
雨の日は、汚れに強く、速乾性の高い服を選ぶのがポイント
雨の日は、傘を差していても濡れたり汚れたりしやすいので、乾きやすく、汚れが目立ちにくい服装を選ぶのがポイントです。綿素材は水を吸いやすく、かつ乾きにくいので、ポリエステルやリネンなど速乾性に長けた素材の服を選ぶようにしましょう。また、ロング丈の服は裾が汚れやすいので、丈がやや短いボトムスを着用するか、裾に防水スプレーをかけておくと安心です。なお、出かけるときは晴れていても、外出中に雨に降られる可能性もありますので、一日の天気の移り変わりをチェックしてからコーディネートを考えるとよいでしょう。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、その日の天気と予想気温のほか、おすすめの服装を提案する「服装指数」を公開しています。雨の日の服装選びで迷ったら、ぜひtenki.jpの服装指数をご活用ください。