ふわふわとして暖かいフリースは、寒い冬にぜひ着回したいファッションアイテムのひとつです。ただ、フリースのお手入れにはコツが必要で、適当に洗濯するとふわふわ感が失われてしまうことがあります。
そこで今回は、フリースのふわふわ感を維持する正しい洗い方や乾かし方についてまとめました。フリース素材の衣類のお手入れ方法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
フリース素材の特性
フリースの正しい洗い方を説明する前に、まずフリース素材の特性をチェックしておきましょう。フリースは、ポリエチレンテレフタレート(PET)と呼ばれるポリエステル素材や、アクリルなどを使用して作られた起毛素材のことです。機能性はPETを原料にしたフリースのほうが高く、耐久性・保温性・撥水性に優れているところが特徴です。強度が高いのに軽量で、気軽に着用できるところも人気の秘密ですが、その反面、熱や摩擦に弱く、適切な方法でお手入れしないと毛玉ができたり、ゴワゴワした手触りになったりするので注意が必要です。PETは再生繊維ですので、比較的低価格で購入できますが、お気に入りのフリースを長持ちさせたいのなら、正しい洗い方、乾かし方をマスターすることが大切です。
フリースを自宅で洗濯するときのポイント
フリースは、タグの洗濯表示に「水洗い可」を示すマークが入っていれば、家庭用洗濯機で洗うことができます。ただ、フリース生地はデリケートですので、家庭用洗濯機で洗うときは以下のポイントに注意しましょう。
■洗濯ネットに入れて洗う
フリースは毛足が長い生地なので、そのまま洗濯機に入れて洗うと、ほかの洗濯物と絡まってゴワゴワした仕上がりになってしまいます。フリースを洗濯するときは必ず洗濯ネットに入れて、洗濯物同士の摩擦を防ぐようにしましょう。なお、衣類に対して大きすぎるネットを使用すると、中でフリースが動いて摩擦が起こりやすくなります。フリースの衣類を畳んで入れたとき、少しゆとりが出るくらいのサイズの洗濯ネットを使用するのがポイントです。
■おしゃれ着洗い用の洗剤を使用する
一般的な洗剤は洗浄力が強いため、フリースのようなデリケート素材に使用すると生地を傷めてしまう可能性があります。フリースを洗濯するときは、生地に与えるダメージが少ないおしゃれ着洗い用の洗剤を使用するのがおすすめです。単純にダメージを抑えるというだけでなく、色あせや型崩れ、静電気の発生なども防いでくれるので、フリースのふわふわ感をしっかりキープできます。
■冷水で洗う
風呂水ポンプがついている洗濯機なら、お風呂の残り湯を使って洗濯することができます。お湯で洗うと汚れが落ちやすいですし、節水にもなるので一石二鳥ですが、フリースは熱に弱いので、お湯で洗うのはおすすめできません。普段はお風呂の残り湯を使って洗濯しているという方も、フリースを洗うときは冷水を使用することを意識しましょう。
■ドライコースまたは手洗いコースで洗濯する
洗濯コースは「ドライコース」または「手洗いコース」を選択します。これらのコースは衣類の傷みや縮みの原因となる洗浄力や水流を弱めに加減してくれるため、通常コースよりもやさしく、丁寧に洗濯することができます。
■乾燥機は使わない
フリースは熱に弱い素材なので、乾燥機にかけると生地が傷む原因となります。短時間で脱水した後は、外干しまたは部屋干しで乾かすようにしましょう。
■柔軟剤を使用する
柔軟剤には、洗濯物をふんわりと柔らかく仕上げる効果があります。また、静電気の発生を抑える働きも期待できますので、フリースを洗うときは柔軟剤もあわせて使用しましょう。
フリースの正しい乾かし方
フリースを洗濯し終えたら、型崩れしないよう注意しながら干します。最も理想的な干し方は、平らに広げて乾かす「平干し」で、きれいな形をキープしたまま乾燥させることができます。大きめの平干しネットを使用するのがベストですが、ない場合は角形ピンチの天板に載せたり、2本の物干し竿をまたぐように干したりすると、型崩れを防げます。ハンガーにかけて干したいときは、袖がだらりと下に下がらないよう、肩部分に厚みのあるハンガーを使うのがおすすめです。直射日光に当てると色あせする可能性がありますので、風通しがよい場所で陰干ししましょう。また、フリースは乾くと軽量になるため、風が吹くと飛ばされてしまうおそれがあります。風の強い日や、外出の予定がある場合は、外干しではなく室内で部屋干ししたほうが安心です。
フリースを自宅で洗濯するときは、正しい洗い方&乾かし方をマスターしよう
フリースは毛足が長くてふわふわしているぶん、お手入れにはちょっとしたコツがいります。誤った方法で洗濯すると、生地が傷んだり、毛玉ができたりする原因になりますので、あらかじめ正しい洗い方・乾かし方をマスターしておきましょう。
フリースを洗濯するタイミングを知りたいときは、天気予報専門メディア「tenki.jp」の洗濯指数を参考にするのがおすすめです。その日の天気や気温といった情報を踏まえて予測して「洗濯物の乾きやすさ」を、「よく乾く」「部屋干し推奨」などわかりやすい言葉で表示しています。
「フリースを洗濯したい」と思ったら、あらかじめ洗濯指数をチェックして、最適なタイミング&方法で洗濯しましょう。