みなさんは、『日本三大やきとりの街』と呼ばれる町があることを知っていますか?日本全国で人々に愛されているやきとりですが、日本各地にはその地域独自のやきとりがたくさんあるんです。今回は、日本三大やきとりの街で食されているやきとりをご紹介します。
この記事の写真をすべて見る豚の精肉を使った、室蘭やきとり
北海道室蘭市で食されているやきとりは、豚肉が使われています。豚肉の間には玉ねぎが挟まれており、それに洋ガラシをつけて食べるのが一般的です。一言で豚肉と言っても、使われる部位は様々。中には、ハツやガツ、シロなど、内臓を使ったものなど、たくさんのメニューがあります。室蘭に赴いた際は、いろんなメニューを試してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、北海道で豚のやきとりと言えば、函館市のやきとりも有名です。函館市にあるハセガワストアというコンビニでは、豚のやきとりを使った『やきとり弁当』が売られています。函館のソウルフードとも呼ばれており、やきとり弁当が食卓に並ぶことも珍しくありません。
北海道の南側はもともと養豚場が多く、鶏肉よりも安く豚肉を手に入れることができたんだとか。そういった環境によって、豚肉を使ったやきとりが生まれたんだそうです。
みそだれでピリッと美味しい、東松山のカシラ串
埼玉県東松山市のやきとりには、室蘭や函館のやきとりと同じ豚肉が使われています。しかし、東松山のやきとりはカシラが使われており、弾力のある歯ごたえが特徴的です。このやきとりは、ピリ辛のみそだれで食されます。みそだれのやきとり、とても気になりますよね。
このやきとりは、戦後の経済成長期に誕生しました。経済成長に伴って人の出入りが激しくなった東松山市内では、リヤカー式の屋台が出るようになります。そこでは豚の内臓が多く食されていたのですが、食肉センターであまり使われていなかったカシラが使われるようになり、これがもととなって今のやきとりができたんだそうです。
東松山のやきとり屋さんで、最も有名なのでが『やきとり ひびき』。このお店の『秘伝のみそだれ』は、5年連続でモンドセレクションの最高金賞を受賞しています。東松山に旅行の際は、ぜひ世界に認められた味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
パリパリの鶏皮、今治やきとり
やきとりといえば、串に鶏肉を刺して炭火で焼くのが一般的なイメージかと思います。しかし、鶏の皮を串に刺さず、そのままで鉄板で焼くのが今治流。アイロンのように大きなコテで押さえつけながら焼いた鶏皮は、パリパリで絶品!串に刺さないこのスタイルは、せっかちな気質と言われる今治の人々のために、考えられたと言われています。その街に住む人たちの性格があらわれたやきとり、とても面白いですよね。
今治はやきとり屋の店舗数が日本一だったこともあり、組合が『焼き鳥の日』を制定するなどPR活動にも力を入れています。パリパリ鶏皮の今治やきとり、ぜひ食べてみたいですね。
<参考参照>
室蘭やきとり鳥安
室蘭市
全国焼き鳥連絡協議会
東松山市観光協会
今治市