
歌手で女優の南野陽子(58)が7月27日、東京・渋谷のNHKホールにてデビュー40周年記念コンサートツアー「YOKO MINAMINO 40th Anniversary 〜ALL singles〜 “楽園のDoor”」をスタートさせた。ツアーは福岡、大阪、愛知、宮城、東京の全国5都市を巡る予定となっている。NHKホールでは、シングル全曲を含む全24曲を披露。会場は「ナンノ」と青春を過ごしたファンで埋め尽くされ、大盛り上がりだったようだ。
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80年代に中山美穂、工藤静香、浅香唯と共に「アイドル四天王」と呼ばれた南野。その人気は、1985〜86年に主演を務めたドラマ「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」で不動のものとなる。87年に公開された同作の劇場版主題歌となった「楽園のDoor」は、自身初のオリコンチャートで週間1位を獲得。これを皮切りに次々とリリースしたシングルがヒットを記録し、8作連続でオリコン1位を達成するという快挙を成し遂げた。
「彼女の歌声は、透き通るような透明感と感情豊かな表現力が特徴。『楽園のDoor』や最大のヒット曲となった『吐息でネット』をはじめ、『話しかけたかった』『さよならのめまい』などは、今もカラオケで歌われるなど、名曲として愛され続けています」(音楽ライター)
歌手としての成功のみならず、女優としてもトップクラスの人気を誇った。ドラマ「スケバン刑事」は平均視聴率14.3%を記録。主人公・麻宮サキの「おまんら、許さんぜよ」という土佐弁のセリフは、当時の流行語にもなった。
また、87年に公開された映画「はいからさんが通る」は、興行収入約12億円のヒット。大正時代を舞台に、南野が演じたのは跳ねっかえりのじゃじゃ馬娘・花村紅緒で、相手役は本作で俳優デビューを飾った阿部寛だった。当時まだ新人だった阿部は、すでにトップスターだった南野と共演することで注目を浴び、一躍知名度を高めるきっかけとなった。
「この頃の南野は多忙すぎて、10カ月間自宅に帰れないこともあったそう。『毎日、事務所か車の中で寝泊まりして、下着は自分で洗濯して部屋の中に干していた』と言い、さらにはスタジオや現場に看護師がついていて、本番が来ると腕から点滴の針を抜いて出演し、また戻ると点滴をするという状態だったそうです。『スケバン刑事』の主役を務め、歌手として1位を取っていたにもかかわらず、この頃の月給は10万円以下だったと後に番組で明かしています」(アイドルライター)