参政党の青木ひとみ氏
参政党の青木ひとみ氏
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 保守王国の岩盤は固かった――。20日に投開票が行われた参議院議員選挙の群馬選挙区では、自民党の現職清水真人氏が再選を確実にした。

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 群馬選挙区は、当選した清水氏のほか、看護師の青木ひとみ(参政党新人)、社会活動家の河村まさたけ氏(立憲新人)など計7人が立候補していた。

 群馬といえば、福田赳夫氏や中曽根康弘氏、小渕恵三氏、福田氏の長男の康夫氏といった歴代首相が輩出。昨年10月の衆院選でも、裏金問題で自民党に逆風が吹く中、群馬県内の小選挙区5議席は自民党が独占していた。こうした地域性を踏まえ、AERA(7月7日号)の公示日前の情勢分析では、自民党の現職清水真人氏が当選すると見立てていた。

 ところが、公示日以降、全国で参政党が躍進。青木氏は選挙戦終盤にかけて、一気に追い上げた。同党の神谷宗幣代表は19日、青木氏の応援演説に駆けつけ、群馬県高崎市のJR高崎駅前でこう訴えかけた。

「自民党王国・群馬の硬い岩盤が開きそうだ。ドリルでこじ開け、永田町を、自民党を群馬県民の手でひっくり返そう」

 しかし、その言葉は幻となり、自民党は逆風が吹く中でも保守王国で議席を死守した。

 同党の木原誠二選対委員長は公示日前のAERAの取材に対し、「32ある『一人区』はいずれも重点になってくる」と話していたが、群馬も一人区の一つ。「『政権選択』の選挙になる」とも木原氏は語っていた。一方、比例区では自民党の苦戦が報じられている。(AERA編集部)

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