愛犬・由莉を抱っこした愛子さま
6月23日に息を引き取った天皇ご一家の愛犬・由莉も交えたご静養先での愛子の微笑ましいエピソードもある。
09年5月、愛子さまが7歳のころ。その年の春に保護犬だった由莉はご一家のもとに引き取られた。5月に御料牧場にご一家で向かわれたときに、愛子さまは子犬の由莉を抱っこしていらした。

その3カ月後、8月の那須御用邸に向かう時、子犬から3~4倍大きくなった由莉を抱っこして愛子さまが那須塩原駅にご到着。抱っこするにはいくぶん大きくなってしまったけれども、大事な家族を抱っこする可愛らしい愛子さま。駅に居合わせた人たちから歓声が湧いた。
社会人1年目の愛子さまのご静養先での姿は落ち着かれたものだった。昨年9月、ご一家で、那須御用邸敷地内を散策しているときに、天皇陛下の頭についた蚊を愛子さまが払われた。天皇陛下と愛子さまの“素”の様子が見られ、実に仲睦まじかった。そんなお二人を皇后雅子さまも優しい笑顔を浮かべ見つめていらした。
愛子さまが刻む夏の思い出
私たちと同様に、天皇陛下と皇后雅子さま、愛子さまは三人揃って過ごされた夏休みの数だけ、その思い出がある。そして、そこには家族の絆が見えてくる。愛子さまは、成年の記者会見でご両親との思い出について記者から質問されて、こう答えている。
「静岡県の下田市にある須崎御用邸に行き、海で泳いでいるときにきれいなお魚の群れを発見して、皆で観賞しましたり、また須崎の海はほとんど波のない穏やかな海でございますけれども、サーフボードを海に浮かべてそこに3人で座る挑戦をして見事に全員で落下した思い出など、お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません」
愛子さまにとって4歳の時以来20年ぶりの7月の那須。新たな思い出が刻まれることだろうが、皇室ジャーナリストの神田秀一さんは「ゆっくりご静養していただきたい」と話す。
「天皇陛下と皇后雅子さまは13日にモンゴル公式訪問から帰国され、そのお疲れもあるでしょう。また、今年は大阪・関西万博にあわせて海外の王族や国家元首クラスの要人が相次いで来日し、その接遇でもお忙しかったと思います。また、戦後80年の節目の年で6月には沖縄にご一家で訪問されましたが、9月には天皇、皇后両陛下は長崎に訪問される予定です。今年前半、お忙しかったと推察されますので、ご一家でゆっくりしていただきたいですね」
7月の那須で、愛子さまを中心にご一家にどんな微笑ましいエピソードが生まれるか楽しみだ。
(AERA編集部・太田裕子)
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