冬の星座が見頃を迎えている1月の夜空。おおいぬ座の「シリウス」、オリオン座の「リゲル」、おうし座の「アルデバラン」、ぎょしゃ座の「カペラ」、ふたご座の「ポルックス」、こいぬ座の「プロキオン」を結んでできる六角形「冬のダイヤモンド」が華やかに輝いています。
今回は、1年で最も多くの1等星が見られる冬の星空で繰り広げられる、見逃せない月と惑星の現象についてご紹介します。

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【1月18日】上弦の月が木星に接近し、美しい光景に

宵の南の空高く輝く木星。明るさはマイナス2.6等からマイナス2.4等で、冬の夜空で存在感を放っています。

1月18日の夕方から深夜にかけて、月齢7の上弦の月と木星が接近して見えます。明るく輝く木星と半月が寄り添う姿は、ひときわ印象的な眺めとなるでしょう。月は木星との接近後、1等星が輝く冬の星座を巡りながら移動し、26日に満月となります。

観察シーズンの後半に入る木星ですが、3月頃までは美しい輝きを楽しむことができます。次回の月との接近は2月15日。

画像:国立天文台

画像:国立天文台


【1月26日】2024年最初の満月「ウルフムーン」

11日に新月となった月は、26日に今年初の満月を迎えます。1月の満月は「ウルフムーン」。真冬の飢えた狼の遠吠えにちなんだ名称で、月の満ち欠けとともに生活していたネイティブアメリカンが、毎月の満月に付けていた名前に由来します。

満月の近くには、ふたご座の「ポルックス」、しし座の「レグルス」といった1等星が瞬いています。


【1月28日】水星と火星が大接近!明け方の東南東の空に注目

1月下旬から2月上旬にかけて、明け方の東南東の低空で水星と火星が大接近します。最も接近するのは1月28日頃で、半月の見かけ幅程まで近付いて見える超大接近に。

低空での現象となるため、東南東の空が開けたところから観察しましょう。双眼鏡を使うとより見やすくなります。

水星と火星の右上には、明けの明星の金星が輝いています。夜明け前の幻想的な眺めを楽しみたいですね。



・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2024』 アストロアーツ

・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報2024年1月」
アストロアーツ「星空ガイド2024年1月」

画像:アストロアーツ

画像:アストロアーツ