広島を取材するスポーツ紙記者は、古巣復帰の可能性に言及した。

「丸は16~18年に広島がリーグ連覇で黄金時代を築いた時の中心メンバーです。巨人FAした時は広島ファンから失望の声が相次ぎましたが、プレーする環境を模索する状況になったら手を差し伸べることが考えられます。実際、新井貴浩監督も現役時代に阪神にFA移籍しましたが、移籍7年目のオフに出場機会を求めて球団に自由契約を申し入れ、広島に復帰した経緯があります。丸はまだまだ主力で活躍できる選手なので、今のタイミングで巨人が手放さないでしょう。ただ、将来的な話で言うならば広島復帰の可能性がゼロではないと思います」

 広島は19年から4年連続Bクラスと栄光から遠ざかっていたが、新井監督が就任した今季は戦前の下馬評を覆す戦いぶりを見せている。投打ががっちりかみ合い、阪神と熾烈な首位争いに。外野は西川龍馬、秋山翔吾、野間峻祥の陣容で、西川が今月12日に右脇腹肉離れで戦線離脱以降は大盛穂、末包昇大がスタメンで出場している。

 巨人を取材する記者は、「逆転優勝に向けて丸の復活は不可欠です。早いタイミングで1軍に戻すでしょう。そこで結果を残すかどうか。今後の野球人生という観点からも、大事な後半戦になると思います」と期待を込める。

 巨人にFA移籍して本来の力を発揮できない選手が少なくないなか、丸は結果を残し続けてきた。今年も逆境を乗り越え、チームを優勝に導く活躍を見せられるか。(成績は7月25日時点)

(今川秀悟)

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