最新の米ビルボード・ソング・チャート(2017年5月6日付)で、前週の48位から9位へランクアップした、ルイス・フォンシとダディ・ヤンキーのコラボ・シングル「デスパシート」。この曲は、2017年1月13日にルイス・フォンシのシングル「デスパシート feat. ダディ・ヤンキー」としてリリースされたが、4月17日にジャスティン・ビーバーがフィーチャリング・ゲストとして参加したリミックスが発売され、売上、視聴回数などが急上昇した。ルイス・フォンシとダディ・ヤンキーにとっては初、ジャスティンにとっては12曲目のTOP10入りとなる。
ルイス・フォンシは、1998年にデビューした、プエルトリコ・サンフアン出身の39歳。彫りの深いラテン系のイケメン・シンガーで、これまでに7曲のシングルと3枚のアルバムが、ラテン・チャートでNo.1を獲得している。ダディ・ヤンキーもプエルトリコ出身の40歳で、2004年にリリースした「ガッソリーナ」の大ヒットで知られる、レゲトン界を代表するベテラン・シンガー。「デスパシート」は、彼らのキャリアの集大成ともいえる、レゲトン調のラテン・ポップで、ルイス・フォンシの甘いボーカルと、ダディ・ヤンキーの高速ラップが、曲を一層盛り上げる。同年代で同郷出身の2人の相性は抜群で、制作に2年も掛けたミュージック・ビデオは、彼らの故郷であるプエルトリコで撮影したものだそう。同ビデオは、公開20日で2億回を突破し、現在までに11億回以上の視聴回数を記録している。
ジャスティン・ビーバーが参加したリミックスの方は、サウンド自体に大きな変化はないものの、フィーチャリング・ゲストであるジャスティンが、むしろメインともいえる仕上がりになっている。オリジナルは全てスペイン語だが、リミックスは英語とスペイン語を織り交ぜながら歌われていて、ジャスティンがこの曲のために勉強したスペイン語の発音が、SNSなどで話題になっている。昨年の大ヒット曲「ソーリー」のようなスピード感があり、「楽しく踊るための曲」というコンセプトを見事表現しているジャスティンのボーカルに感服。
制作は、ルイス・フォンシとエリカ・エンダーというパナマ出身の女性シンガー・ソングライターの2人よるもので、マウリシオ・レンヒフォとアンドレス・トーレスという、ラテン系の音楽プロデューサーも参加している。歌詞はセクシャリティな内容だが、軽やかなサウンドがいやらしさを緩和させている。夏に向けて盛り上がりそうなナンバーで、米ソング・チャートNo.1獲得も期待できるかもしれない。
ジャスティン・ビーバーは、9月23日と24日の2日間、東京・味の素スタジアムで来日公演を行う予定。もしかすると、この曲「デスパシート」も歌われるかもしれない。
Text: 本家 一成
◎リリース情報
「Despacito(Remix feat.ジャスティン・ビーバー)」
ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー
2017/4/17 RELEASE
https://itun.es/jp/vyajjb?i=1227097836