いよいよ五輪イヤーが幕を開ける。日本中が期待しているのは金メダルラッシュだろう。その最右翼にいるのがこの男女2人のアスリートだ。
■羽根田卓也(32) カヌー・スラローム選手
10月のNHK杯では日本人トップの3位となり、東京五輪代表の座を射止めた。4大会連続の五輪出場となる。
五輪初出場の北京では14位、次のロンドンでは7位入賞、リオデジャネイロでは日本人初の銅メダルを獲得し、順位を右肩上がりに上げてきた。
高校卒業後、カヌー競技の本場・スロバキアに単身渡り、言葉もままならぬ中、武者修行。「スロバキアで学んだのは、壁は必ず越えられるということ」と力強く言う男が次に越えるつもりの壁は、金メダルのはずだ。
■清水希容(26) 空手選手
12月8日、全日本空手道選手権の女子形で7連覇を達成。すでに出場が決定的となっている東京五輪でも金メダル候補の筆頭に挙げられている。
だが、空手プレミアリーグ最終戦を終えて12月3日に帰国した際に「オリンピックというのは、こんなにも大変で苦しいのかと痛感した一年だった」と話した。2019年から採用された審判による採点制など、初めてのことが多かったためだ。
「地元開催の金メダルはしっかり頭に入れて戦っている」
初代女王への期待は大きい。
(本誌・鈴木裕也)
※週刊朝日 2020年1月3‐10日合併号