2018年はどんな年に… 「戌年」の由来や特徴は?

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 子・丑・寅ではじまる十二支のサイクル。2018年は「戌」です。古代中国の暦がもとになっており、日本でもはるか弥生時代から使われていたそうです。十二支はやがて、方角や時刻、日づけを表すようにもなっていきます。

 人々の生活単位になっていたこの暦を少しでもわかりやすくしようと、動物にあてはめて表現するようになったのは紀元前4~2世紀の中国のこと。子はねずみ、丑は牛、そして戌には「犬」があてられました。2018年を象徴する動物は、犬なのです。

 この戌年、十二支のうち、11番めにあたります。

 もう少しで十二の暦がひとめぐりしようという頃で、季節でいうと晩秋に例えられます。それは、これまで時間をかけて育ててきた作物を収穫する時期です。

 戌年は「結実」を表す年でもあるのです。ビジネス、勉強、家庭での取り組み、人間関係……これまで続けてきたさまざまな取り組みに、きっと良い結果が表れる年になるでしょう。努力が報われる、形になるのが、戌年なのです。

 一方で戌年は、収穫を終えて、ひとつ息をつく季節でもあります。いままで築いてきたものに対して、よし、という結果を得たら、気持ちを切り替えましょう。戌年はまた、次なるステップへの準備の年とも位置づけられています。なにかをがらりと変えるための、仕込みの年なのです。

 戌年の次、2019年は十二支の最後である亥年です。そして2020年は子年から、再び新しい十二支が始まります。2020年にどうありたいのか、なにをしたいのか。それを考えて動き始め、種を撒きはじめる。2018年はそんな年にもしたいものです。

 犬はあらゆる動物の中でも、人間とのつきあいが最も古いといわれています。縄文時代の遺跡からも犬の骨が出土しています。オオカミを家畜化させたものですが、狩猟のパートナーとして、家を守る番犬として、そして友人であり家族として、人間の暮らしを支えてきた存在ともいえるでしょう。

 そんな犬は、安産かつ多産なことでも知られています。そのため妊婦の守り神としても愛されてきました。

 妊娠5か月めの戌の日には「帯祝い」を行なう風習があります。神社にお参りをしてお祓いを受けた帯を、赤ちゃんの宿ったお腹に巻くというものです。安産のおまじないであると同時に、お腹の中の赤ちゃんの位置を安定させるものでもあります。

 この帯祝い、戌の日の、戌の刻(19~21時頃)に行なうという念入りなご家庭もあるのだとか。であるなら、やはり戌年に出産したいと思うもの。子育てや安産にご利益のある神社やお寺は日本全国にありますが、実際に戌年はどこも賑わうといいます。新しい命を授かるには、格好の年ともいえるのです。

 また、お宮参りのときなど、赤ちゃんがはじめて世間や社会に出るときには、その額に犬の字を書く風習もあります。犬の子はすくすく元気に育つことにあやかっているのです。魔除けのおまじないでもあります。

 赤ちゃんがたくましく育つようにと、犬の姿をした置物である犬張子を送ることもあります。江戸時代にさかんになりました。犬は新しい命を見守ってくれる身近な動物と考えられてきたからです。

 物事の結実と、新しい出発、誕生。戌年とは、そんな1年なのです。(文・室橋裕和)
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