15歳長男と11歳長女がイギリスに留学中の瀬戸朝香さん。子どもたちの生活も落ち着き、今年から仕事を本格的に再開しました。今は、遠く離れた地で暮らす子どもたちとどのように関わっているのでしょう。現在の親子関係や子どもたちへの思い、伝えていることを聞きました。※前編<瀬戸朝香、2人の子どもが英国へ留学 「『がんばれ!』という気持ちとさびしさが入りまざり、内心とても複雑でした」>から続く

MENU やんちゃな息子が、自分から勉強するようになりました 思春期の子どもたちとの関わりを楽しんでいます 「やりたいことをしなさい。失敗だって大切な経験」

やんちゃな息子が、自分から勉強するようになりました

――息子さんと娘さんは、同じ学校なのですね。

 そうなんです。娘は昨年の入学当初、ホームシックで大変だったのですが、兄が相当がんばってフォローしてくれたことを、あとで先生から聞きました。本人はそんなことひとことも言わなかったのですが。

――やさしいお兄さんですね!

 そうですね。兄はいつも元気で、クラスにひとりはいるムードメーカー的存在。中学に上がるタイミングで渡英しました。

 娘は明るくて、まわりの空気を読むタイプ。いつも周囲を見て「先生、あれがないので取ってきます」と気がつくので「私たちも助かっています」と先生のメールに書かれていることもしばしばあります。

 そういえば、息子が小学生時代は「なんで宿題やらないの?」という具合にしょっちゅう注意していました。つい、言ってしまうんです。でも、あまり響かないので「これは、今言ってもしかたがないのかも……」と思うようになりました。そこで、留学してからはできるだけ「言わない」ようにしたのです。

 先生には留学先でも注意を受けることが多かったようで、私も先生から何度も「家庭でご指導してください」と言われました。でも、離れているのでどう言っていいかわかりません。完全に先生の味方、子どもの味方にもなりたくないので、必ず帰国したら対面で説明を聞いて、話しました。

 そのときに必ず話したことは「人に迷惑をかけないこと」「人を傷つけないこと」。これは今でも伝えています。あとは「自分で考えなさい」と話すことが多いですね。決して突き放しているわけではありません。どうしようもないときは全力で助けるし、守る。でも、まずは自分で考えよう、ということです。

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三宅智佳
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