――どんどん短くなりましたね。
そうなんです。そして、1年が経ち状況はグンと変わりました。仲よしの友達もできて、先生にも心を開けるように。親も先生とメールでやりとりをするのですが、「笑顔が見られました」なんてプラスな言葉に、ほっとすることも増えました。
生活リズムが定着してきて、心にも余裕ができてきたのでしょう。本人もかなり頑張ったと思いますが、現地の先生やお友達、先輩にも感謝しかありません。
――現地での生活はどのような感じですか。
現地の学校は、全寮制です。クリーニングレディにお洗濯はお願いできるのですが、その仕分けや部屋の整理、ベッドメーキングは自分でやるなど、いろいろルールがあります。食事のマナーもなかなか厳しいんです。ですから、帰国したときにいっしょに食事をすると、マナーが身についていることに感心します。
帰国のたびに、精神的な面はもちろんですが、自分のことを自分でできていることに成長を感じます。あちらでは自分で全部やっていることを思うと「すごいな」と心から思います。
私も15歳で親元を離れました。だから、気持ちがわかるんです
――瀬戸さんご自身も、芸能活動のために15歳で愛知県から単身上京されました。
私は国内なので子どもたちとは少々事情は異なりますが、とても早い時期に親元を離れました。ですから、子どもたちの気持ちはとてもよくわかります。息子が相談してくることはありませんが、娘がなにか相談してくるときには「ママもこうだったよ」と自分の話をします。とくに昨年は「絶対に慣れるし、笑顔になれる日がくるから」と励まし続けました。私もそうだったので、説得力はあったと思います(笑)。

息子の留学の際は、私も自分の母に「息子が留学を決断しちゃったけど、どうしよう」「どう送り出せばいいの?」と電話で相談したり、アドバイスをもらったりしました。そこで「ああ、私が上京するとき、お母さんはこういう気持ちだったんだ」と母の気持ちもはじめてわかりました。あのときは何度も電話をしたので、母も困ったと思います(笑)。
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