米国株の主要指標であるNYダウ平均、S&P500のいずれも2020年3月以降、右肩上がり。この値上がりが投資信託にも反映されている(gettyimages)
米国株の主要指標であるNYダウ平均、S&P500のいずれも2020年3月以降、右肩上がり。この値上がりが投資信託にも反映されている(gettyimages)

全世界株式も7倍超

 横山さんのいう全世界株式ファンドは、米国株の脇で地味に純資産総額を伸ばしている。たとえばランキング7位の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は187億円から1347億円まで、1年で7.2倍になった。米国一辺倒の投資を危惧する層が全世界株式を買いに来ている。

 投資信託の積み立てを始めたい人は、口座開設から。つみたてNISAの対象投信をほぼすべて買えるネット証券か、窓口のある大手ではSMBC日興証券がおすすめ。銀行では4月5日に行名変更したPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)がいい。「eMAXIS Slim」「<購入・換金手数料なし>」「たわらノーロード」など、低コストのシリーズを重点的に取り扱っている。つみたてNISA口座を開いたはいいが、買いたい投資信託がない……ということにならないよう、金融機関選びも慎重に。(ジャーナリスト・向井翔太、編集部・中島晶子)

※AERA 2021年4月19日号

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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