「こんな店内なのに平ざるを使っているのか!」「このラーメンは無化調なのか!」とラーメンフリークを次々に驚かせていった。看板メニュー「らはめん」は、優しい旨味がじわじわと押し寄せる一杯。太めの自家製麺が合わさり、絶妙な美味しさだ。
売り上げの安定までは3~4年かかったものの、「ヤマン」は人気店に仲間入りする。それから17年、江古田の地を盛り上げ続けている。
「流星軒」の平賀さんは、町田さんの見た目とラーメンとのギャップに驚いたという。
「よくお店に食べに来てくれる“レゲエな人”というイメージだったんですが、実際に町田さんのラーメンを食べてみてビックリしました。自家製麺が本当に旨い。失礼ながら、顔からは想像できませんでしたね(笑)」(平賀さん)
町田さんも「流星軒」の大ファンだ。
「練馬からは遠いけど、また食べに行きたくなるお店ですね。平賀さんのロックなコンセプトも好きですが、何よりラーメンが真っ直ぐ。それがうれしいんですよね」(町田さん)
ロックとレゲエをこよなく愛する店主が作る、まっすぐなラーメン。見た目の共通点はまったくないが、その心に通ずるものが多そうな二人である。(ラーメンライター・井手隊長)
○井手隊長(いでたいちょう)/大学3年生からラーメンの食べ歩きを始めて19年。当時からノートに感想を書きため、現在はブログやSNS、ネット番組で情報を発信。イベントMCやコンテストの審査員、コメンテーターとしてメディアにも出演する。AERAオンラインで「ラーメン名店クロニクル」を連載中。Twitterは@idetaicho
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