櫻井翔(さくらい・しょう、左):1982年生まれ。「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」で、探偵事務所ネメシスの自称エース、風真尚希を演じる/広瀬すず(ひろせ・すず):1998年生まれ。「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」では、櫻井演じる風真の助手、美神アンナを演じる(撮影/写真映像部・松永卓也)
櫻井翔(さくらい・しょう、左):1982年生まれ。「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」で、探偵事務所ネメシスの自称エース、風真尚希を演じる/広瀬すず(ひろせ・すず):1998年生まれ。「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」では、櫻井演じる風真の助手、美神アンナを演じる(撮影/写真映像部・松永卓也)

 公開中の「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」で3度目の共演だという櫻井翔と広瀬すず。お互いの共通点や大切にしていることについて語り合った。AERA 2023年4月10日号より紹介する。

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――初共演は映画「ラプラスの魔女」。ドラマ「ネメシス」を経て、「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」で3度目の共演となる。

広瀬:映画のクランクインの初日から、「昨日も撮影してたかな?」と思うぐらい、皆さんの馴染み方がすごかった(笑)。すごく安心感がありました。

櫻井:会っていなかった時間が気にならないくらいの仲間感があったのが面白かった。僕はそんなに頻繁(ひんぱん)にお芝居の仕事をいただいているわけではないんですが、それを考えると僕の出演作は割合的にほぼ“広瀬すず”なんです(笑)。紅白の司会もご一緒させていただいた。こんなに定期的に会っている女優さんは他にいません。

■アスリートに通じる

――バディを組む上で、広瀬からはどんなポジティブな影響をもらっているのだろうか。

櫻井:ふたつあります。何度もご一緒しているからこそ、オフの時間もごく自然に過ごせるのがひとつ。もうひとつは、すずちゃんの鍛錬するようにお芝居に向かう姿勢はアスリートに通じるものがある。その姿を近くで見られるのは刺激になります。

広瀬:「アスリートっぽいね」とはよく言われます。頭で考えるよりは、心と体を先に動かすことが好きなタイプなのでそう見えるのかもしれません。

櫻井:今回改めてすずちゃんの身体能力のすごさを感じたのが、長尺のアクションシーン。踊りにも通じるものがあるんですが、尺が長い分覚えることが多いにもかかわらず、集中力を一切切らさずに向き合っていた。

広瀬:映画では、翔さんが演じる風真さんのシリアスな表情のシーンがありました。翔さんのお芝居を見ながら、「自分だったらどう演じるんだろう。普段の感じと変えすぎると、観てくれる方は冷めちゃうだろうな」と考えていたんですが、翔さんは段取りの段階からちょっとした心の距離感を自然と表現されていて、すごいなと思いました。

櫻井:風真のその表情は、佐藤浩市さんが演じる謎の男の存在が鍵になっています。撮影現場で浩市さんのことを観察して取り入れたいエッセンスを膨らませていきました。

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