竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

「コンビニ百里の道をゆく」は、53歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

【写真】実証実験を始めたからあげクン

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 ご好評いただいている「からあげクン」や「Lチキ」などのフライドフーズ。店舗での食品ロスの削減と食品の有効活用を目的に、販売期限切れとなったそれらの商品を急速冷凍し、支援を必要とする子ども食堂などへ寄贈する実証実験を先月から東京都内の店舗で開始しました。販売期限切れとは、ローソンが定めている「お客様に販売可能な期限を過ぎ、店頭撤去しているが食べられる商品」のことです。

 皆さんもご家庭で唐揚げやとんカツをたくさん作り過ぎたとき、いったん冷凍して、後で解凍しオーブントースターでカリッと焼いたりなど、普通になさっていると思います。揚げたてとはまた別の美味しさがありますよね。

 商品を急速冷凍したものは、家庭で冷凍するよりも品質が保てて、解凍して調理すると非常においしく食べられます。食品ロスの削減になり、食べ物を必要とされている方に届けるための有効な方策でもあると考えています。品ぞろえとして冷凍食品を中心にしていく方向も一つありますし、もう一つは急速冷凍した商品の流通の仕組みをうまく作り上げていくことが大事になってくると思います。そのためには、店舗のある街のNPOや行政の皆さんの力をお借りすることがとても必要になってきます。

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竹増貞信

竹増貞信

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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